Q&A
インフォ 記事の新しいシリーズへようこそ。この新しいQ&Aの欄では、審査・監査の実務面に焦点を当てながら、審査・監査員が直面する共通の難題や問題点について、著名な認定機関のパネルの方々に確かめていきます。
世界中で認定された認証の改善について、また審査員の力量の向上がこの改善にどれほど貢献するのかについて、多くの論争があります。認定機関が審査員に求める技術や特性は過去数年間で変わってきていますか。あるいは増えてきていますか。もしそうであればどのくらい変わってきていますか。
統合的審査・監査を行うことのできる審査・監査員のニーズは、ここ数年間にかなり増加してきています。我々は主に品質だけでなく環境や食品の安全性、職業上の健康と安全、情報のセキュリティマネジメントシステムなどにおいても。関連する経験をもつ審査員を求めています。審査員はマネジメントの経験を証明することができ、顧客を非常に重視し、また受付係からCEOや理事会までのすべてのレベルの組織と効果的にコミュニケーションを持つことができなければなりません。
審査員はビジネスに対する洞察力をもち、近代的なマネジメント技術とツールを理解し、適用でき、そのアプローチについて柔軟であるべきです。また審査員が異なる文化を理解し適応することができるということも重要です。彼らは高い業務遂行能力のあるチーム環境のなかで作業をうまく行う必要があり、英語を自由自在に駆使し、必要な場合は筆記、口頭の両方で第二外国語もできるべきです。卓越した報告書を書く技術が非常に大切で、ITシステムへの知識とコンピュータスキルも必要不可欠です。
SAI Global Certification
Alex Ezrakhovich は、SAI Global Certification Services Pty Ltd.のジェネラルマネージャーです。詳細については www.sai-global.com をご覧ください。
審査員の技術と力量のレベルが、ここ10年間で劇的に高まっていることはほぼ間違いありません。必要とされる資格が、ただ品質システムに関する若干の知識を持つ内部監査員の経験があるだけでよかった時代は終わりました。
審査員は、国内あるいはその地域の規格や仕様はもちろん、品質、環境、健康や安全性、情報セキュリティ、食品などを網羅する存在であるべきだというニーズに伴い、今や産業、商業のあらゆる分野から求められています。
統合マネジメントシステムについて公的に利用可能な仕様書99が発行されると、これから審査員には共通の要求事項を一度に複数評価する更なる必要性が生じるようになるでしょう。
また近い将来発行される規格はほかにもあり、これらは審査員の知識スキルや経験を更に求めるものとなるでしょう。現在のところ、英国規格協会(BSI) が、ビジネスの継続性マネジメントに関する規格を作成しています。これは企業報告書の検証と社会的説明責任のふたつを結びつけたものですが、今日、審査員から求められるスキルは、品質管理について心配していさえすればよかった暢気な時代とは大きく異なるものです。
今日の審査員は、産業界や商業界での経験を通じて学んだ、優れたビジネススキルの経験が豊富であることが求められています。今日のマネジメントシステム規格は、組織の管理のためのみに使用されるものなので、彼らは組織の上層から底辺までのあらゆる人々とコニュニケーションをとれる必要があります。
つまり、今日のマネジメントシステムがISO 9001の最新版で見られるような方向に向かっていることから、審査員は戦略的に考え、行動できることが必要です。これが現在のシステム「管理」のための規格なので、この規格について審査・監査を行う必要のある者は、自らをマネジメントする経験を持っているべきなのです。
BSI
John Hele はBSIのグローバルプロダクトマネージャーです。詳細についてはwww.bsi-global.comをご覧ください。
LRQA(ロイドレジスタークオリティアシュアランス) は審査・監査員の力量とスキルを強化することが、世界的に認定される認証の改善に欠かせないものであると考えています。今日、マネジメントシステムの評価は審査員にただコンプライアンスの確認をすること以上のことを求めています。変化が起きているのです。優れた審査員はそのビジネスについて十分に理解し、システムの設計と有効性について上層部に対して分析とフィードバックを提供することができます。これはほんとうにビジネスの面でのメリットになるのか、このシステムはビジネスの目的に合っているのか、といった具合にです。
この変化は審査員に対し、ビジネスマネジメントの理解、その他のビジネスシステムとの相互作用、組織的文化、上級マネジメントへのコミュニケーションと効果的な提案能力を含む基本的な技術的知識以上の更なる力量を求めるものです。評価の所見は上級マネジメントが使用する言語で、ビジネスに影響を与えるリスクの観点から分析、報告される必要があり、経営代表者によってのみ理解される技術用語ではいけません。
審査・監査に求められる付加価値に加え、多くの企業もそれらの企業の更なる側面を管理しようとするシステムを開発しています。(例えば環境や衛生、安全性能など)そのため、審査・監査員はこういった管理面も効果的に監査することが可能な技術的知識を拡大させることが求められます。
顧客は評価から単なるコンプライアンスの確認以上のことを期待するはすです。LRQAでは、訪問によってビジネス上の利益が得られ、またそのプロセスが企業や上級マネジメントに対して、彼らのマネジメントシステムが株主やステークホルダーへの価値の配分に有効であるという保証を確実に行っていくよう、査定人の育成に投資しています。
LRQA
Don Stanley はイギリスLRQA社の評価部長です。詳細については www.lrqa.com をご覧ください。
認定されたマネジメントシステムの認証のイメージは、実施した審査・監査の質に大きく左右されます。第一に、世界中の認定された認証の改善は認証機関の審査・監査員の力量のみならず、認定機関の審査・監査員の力量によっても変わってきます。審査・監査員の力量向上に関するどんな意見も、認証機関、認定機関両方の審査・監査員に適用することができます。
認証機関と認定機関は、常勤スタッフであれ下請負契約者であれ、雇用する審査・監査員に対する力量の要求事項を定義することが求められています。審査員に必須の力量は3点あります。
- 審査・監査する組織のプロセスに関する技術的知識
- 関連のマネジメントシステム規格への理解
- 審査・監査スキル
過去には技術スキルを強調し過ぎて、それがしばしば質の高い審査・監査スキルの必要性を損なうことがありました。技術的知識やマネジメントシステムの規格に対する理解の必要性を認識しつつも、今日では優れた審査・監査スキルの必要性が一段と重要視されています。
しかしながら、審査・監査員が優れた審査・監査スキルをもつことを確立するのは更に困難なことであり、審査・監査員の個々の質や性格の評価が必要です。
重要なスキルには以下が含まれます。
- 質の高い対人関係能力
- 人への対応がうまく、作業現場の工員からCEOまであらゆるレベルの人と有効にコミュニケーションをとる能力を持っていること。
- 洞察力と観察力があり結論まで物事を追っていく粘り強さがあること。
これらは優秀な審査・監査員かそうでないかを区別するスキルの種類です。高い技術的知識とマネジメントシステム規格への理解を有してはいるが、審査・監査員としてのスキルが未熟な者にはお粗末な審査・監査しかできないものです。認定された認証を改善する鍵は質の高い審査・監査スキルをもった審査・監査員の登用に焦点を当てることです。
NICEIC
Trevor NashはNICEICにおける認証のMD(マネジメントディレクター)です。詳細については www.niceic.org.ukをご覧ください。
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