内部監査:完璧に事実を捉えていますか?

写真は情報を正確に伝えるための最良の手段です。そして、購買物流協同組合(The Consortium for Purchasing and Distribution)では、内部監査員がカメラを携えて活動する風景が日常的なものとなっている、とIMS監査プログラムのGail Sheppard氏は述べています。蛍光ジャケットを着用していないトラック運転手、事務所でのつまずきの原因となるハザード、又は化学物質が漏れる可能性、これらすべてが統合マネジメントシステム(IMS)の監査員によって写真に収められています。ところで、なぜ内部監査員はIMSを採用するべきなのでしょうか?

IMSのための戦略には、主要取締役の支援を受け、品質、労働安全衛生及び環境マネジメントから各責任者が参加しています。当社には統合アプローチに関心のある利害関係者がたくさんいます。主要顧客は学校ですが、彼らは緑化政策の実施や教育に関与しています。また、当社のメイン倉庫やオフィスは住居エリアや小川に隣接しています。この小川は当社の敷地の境界線に沿うように流れており、野生のアヒルが住んでいます。

統合のための戦略はISO 9001の2000年版への移行の際に策定されました。我々が品質プロセスのフローチャートを描いていたとき、労働安全衛生や環境との重複箇所が明らかになりました。現在では、すべてのプロセス及びその相関関係は十分に可視化されています。手順書や作業指示書の草案を作成する際には、品質の要求事項と同時に労働安全衛生及び環境マネジメントの要求事項も考慮され、規定されます。

2段階のシステム

監査は2つの段階に分けて行われます‐メインプロセス段階では、トレーニングを受けた16の監査員チームが監査を実施します。サブプロセス段階では、チームリーダーと同じくIMS監査技術のトレーニングを受けたスーパーバイザーによる自己監査が行われます。

監査員のトレーニングはアクセラレイテッド・ラーニングを採用し、オンサイトで2日間にわたって実施されます。受講者は皆、自発的にこのトレーニングに参加しており、心から改善に貢献したいと思っている人たちです。我々がまず彼らに課すことは、彼らに適したトレーニングルームをセッティングすることです。従来のU型の机の配置は、双方向型の活動が要求されるようなレベルのトレーニングには向いていません。従って、彼らは通常、机をグループごとに部屋のあちこちに配置することになります。

すべての受講者が品質監査の基礎をしっかりと身につけたところで、トレーニングの焦点は3つの規格(ISO 9001、ISO 14001及びOHSAS 18001)に共通の要求事項を特定すること、そして環境と労働安全衛生マネジメントに特有の要求事項を特定することに当てられます(図1参照)。新しい用語や定義もここで説明されます。

図1(こちらをクリックすると拡大できます)

Figure 1

タイトル:統合マネジメントシステム

青:品質‐顧客満足、製品実現、製品の識別及びトレーサビリティ、顧客苦情、品質方針

青緑:目的/目標‐十分に有益、供給者との関係

緑:環境‐環境側面、輸送、近隣からの苦情、廃棄物処理、倫理、環境方針

紫:作業環境及びインフラストラクチャー

黒:内部監査、マネジメントレビュー、文書・記録及び不適合の管理、是正処置及び予防処置、教育訓練/認識/力量、継続的改善、監視/測定/分析、責任、コミュニケーション

橙:COSHH、法規制、危険物質、エネルギーのマネジメント、インシデント及び対応、リスク評価

赤:労働安全衛生‐DSE及び明確なリスク評価、RIDDORの届出/検証、応急救護者及び防火管理者、方針及び目的の宣言、事故及び対応

 

不適合

品質監査員はすべての監査において客観的に適合性を探し、不適合を発見したときには(それが不適合であることを立証し)客観的にそれを報告することができるように訓練を受けます。同じアプローチがIMS監査にも適用されています。今や、良い慣行と悪い慣行の両方を反映した写真の大規模なデータベースができあがり、このデータベースは受講者が規格の要求事項を学び、理解するために利用されています。

トレーニング1日目の昼食を終えて少し経った頃には、受講者は要求事項を十分に理解し、すでに持っている監査技能を使って第2段階-予め選択された社内の領域に対し、IMSプロセス監査を実施するための準備-に進むための審査方法を身につけているはずです。

選択された領域は、我々が各チームに適していると考えて選択した領域であり、また、この監査は認証のためのプログラムの一部として我々が実施しなければならないものでもあります。各チームは経験豊富なIMS監査員としての観察力を駆使して監査を行いますが、これは実際に社内規定に規定されていることであり、監査結果は第三者審査員がサーベイランス審査に訪れた際に記録として提出されます。

倉庫、作業場、事務所などで実際的な監査に丸1日を捧げることには重要な意味があります。そして監査の最後には、各チームは社長を筆頭とするトップマネジメントチームに対し、報告書を提出します。監査員チームは言葉を和らげて報告するなどということは絶対にしませんし、マネジメントチームもそのようなことは期待していません。結局、監査員が明らかに不適切な事態を発見すれば、多くのトラブルを回避することができるのです。従業員や来客者がけがをしたり、製品のリコール又は小川への排出が発生し、その結果、会社の評判が傷ついたり、訴訟に発展するようなことは絶対に避けたいものです。 

より大きな写真

IMS監査は、当社のビジネスパフォーマンスや評判を継続的に改善していくための、より大きな戦略の一部です。ISO 9001:2000への適合のためのビジネスプロセス計画の結果、これまでに大幅なコスト削減や効率の向上を達成しました(そして今も達成し続けています)。また、輸送政策を再設計することにより、燃料とエネルギーにかかるコストの削減を達成することができました。さらに、最近では湯を沸かすための太陽エネルギーを含め、多くの取り組みに対する投資も行っています。この戦略は製品提供のプロセスにまで拡大し、同じようなIMSマネジメントシステムを運用している会社が供給しているリサイクル可能な、又は持続可能な資源から作られた製品を購入するという方針が策定されました。

当社は顧客の認識、コスト及び効率性の向上という点で著しい利益を達成しましたが、加えて、IMSのおかげで我々皆の負担が軽減されました。3つの文書システムを維持するよりも、1つの文書システムを維持するほうが簡単ですし、監査プログラムの運営管理もより簡単になります。また、改善プロジェクトもより包括的なものになり、さらに外部審査の日数も少なくなりました。これが悪いはずはありません。

著者について

Paul Hardiman氏はSMMT Industry ForumのGlobal Systemsのマネージャーです。同氏は、認証機関に所属している審査員向けのIATFトレーニングの認定講師で、またサプライヤー向けにも幅広いISO/TS16949トレーニングを提供しています。同氏はIATFトレーニングコミッションの現役会員でもあります。

 

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