食品審査を改革する

食品サプライチェーンはその構造が複雑なため、サプライヤーには複数の、類似した要求事項が課され、二重のシステムや審査、ペーパーワークが発生する原因となっている、と認証機関SGSのOuti Maatta氏は述べています。なぜこのように多くの食品安全や品質に関する規格が存在し、しかもその要求事項には多くの類似点があるのでしょうか?そしてこれを解決するために、我々はどのような改革を行えば良いのでしょうか?

食品に関する法律は、あらゆる法律の中で最も早くに制定されたものの1つです。政府、監視機関及びその他の組織は、食品にろくでもない物質を添加したり、食品から貴重な成分を抽出したりといった悪質な不正行為に対抗すべく、多くの国々で必死の努力をしてきました。しかし、より日常的な活動として、彼らは食品のサプライチェーンにおける違法行為、無知、不履行などが原因で人々が病気になったり死に追いやられたりするのを確実に防ぐための食品規格を日々チェックしているのです。

明らかに、テクノロジーや顧客の要求は常に変化しています。従って、食品審査員が食品業界全体を審査しなければならないのであれば、イノベーションは絶対に不可欠なのです。

現在の状況

食品業界に関わる規格や要求事項が数多く発行されています。食品会社はこのような多くの規格や要求事項を十分かつ効果的に順守することができるでしょうか?例えば、ABCパイナップル社という食品会社を想定してみましょう。この会社は、ヨーロッパの多数の国々及びサウジアラビアや米国に製品を輸出しています。このような会社が顧客の要求事項を満たすために多くのシステム規格の要求事項を実施し、認証を受けようとすれば、必ずや下記に挙げるような複雑なプロセスや規制の泥沼にはまることになるでしょう。

Image courtesy of SGS

現在のサプライチェーンと規格の概要に関しては、こちらをクリックしてください。

問題は、複数のシステムがあることによって第三者審査員は数え切れないほどの審査、手順、文書、マニュアルなどの識別や理解に時間を費やさなければならないことが多くなります。共通のスキームに対する認識がないため、生産者、加工業者、小売業者、そして必然的にクライアントのための複数のシステムを確立し、維持するための多額のコストが生じる結果となっています。

共通の国際規格が存在しないため、多くの大規模な小売業者は独自のスキームを推し進めていますが、その認知度も政府によって様々です。

解決策は?

すべてのステークホルダーの足並みを1つのスキームの下に揃えるには、恐らくいくらかの時間が必要でしょう。しかし、この複雑な状況は、革新的な考え方を適用することによって短期間で何らかの結果を出すことができるかもしれません。食品安全と品質を全体的なビジネスプロセスと統合し、かつ、すべての要求事項及びすべてのステークホルダーの問題を網羅した共通のマネジメントシステムが可能となります。

SGSのアプローチは、関与するすべての人々のニーズに目を向け、実際的で取り組み可能な解決策を提案していくことです。例えば、我々はISO 22000、ISO 9001、HACCP、GMP、BRC、IFSを含む国際的に認知されたほとんどの食品規格の要求事項に適合する、共通の審査を開発しました。この審査では、これらすべての規格を網羅しながらも、受審企業が認証取得を望んでいる1つの規格に対して認証を付与することが可能です。SGSの食品安全サービスのグローバルマネージャ、Supreeya Sansawat氏は、「共通の審査パッケージによって、品質及び食品安全の目標を達成するための一貫した、コスト効率の良い手段を提供することができる」と述べています。

共通の、整合したマネジメントシステムを導入することにより、類似し、重複したマネジメントにかける時間を削減できます。食品安全規格と品質規格を組み合わせた共通の要求事項に照らして審査を行えば、審査時間を削減することができ、オペレーションが混乱することも少なくなり、オペレーション上の効率性が向上します。

著者について

Outi Helena Maatta氏はSGSのグローバルマーケティング&ビジネス開発部門に所属しています。詳細は、www.foodsafety.sgs.comにアクセスしていただくか、無料のウェブセミナーhttp://sgsevents1.webex.comをご覧ください。

 

Online Forums logo