統合内部監査の重要性

あなたの業務フローは各プロセスがちゃんとつながっていますか?統合内部監査を実施する重要性を考えてみましょう。Rhian Newton氏がこの問題を明確にし、統合内部監査を実施する際の最良のアプローチを提案します。

まず、統合内部監査の意味を明確にすることが重要です。数多くあるマネジメントシステム規格ではなく、統合されたビジネスシステムやこれに関連するリスクに直接関連付けて考えるべきです。そうすることにより、すべてのプロセス及び手順が業務に適した形で確実に配置されるので、皆が自分の仕事に必要なツールや情報を見つけることができます。これには、規格や法規制をプロセスに統合することも含まれます。そうすることで、システムを個別の要素ではなく全体的なシステムとして考えることができるのです。

システムが統合されると、システム全体の流れだけでなく、システムを構成するプロセス、人々、手順のすべてを一度に監査しようとしたときにつじつまが合うようになります。こうすることによって、無駄を省いたり、問題を他部署まで広げない、といった改善につながるのです。予防のためのツールとして、従来の部門間の境界を越えて、脆弱性のある領域を明らかにすることができるので、問題に発展する前に根本原因が明確になり、是正することができます。

効果的で効率的な監査を行うためには、すべての手順またはプロセスを一度の監査でカバーする必要があります。どのような業務を行う際にも、全体的なオペレーションを考慮することから始めてみましょう。しばらく行っていなかった業務を久しぶりに行おうとするとき、大体5分くらいの時間をかけて、安全面で重要と思われる項目を考慮してみてください。皆、例えば今日の業務の環境側面や、来週の安全側面、そして1週間後の社会的責任を考えるためにわざわざ時間を割くようなことはしないでしょう。なかなか納得のいく話ではありませんが、多くの人々はこのようにして監査を行っているのです。

例えば、品質監査を実施する際、監査員が是正を要する環境問題を明らかにしようとしていました。被監査者はこれを公正ではないと感じました。なぜなら、品質面の監査だけを想定していたからです。もし、正しい方向に軌道修正するために何らかのアクションが必要となるような事態が起こっているとしたら、統合監査ならば、他のどのようなタイプの監査よりも付加価値のある改善を成し遂げることができるでしょう。

会社に適用される規格や法規制を手順書の中に統合してしまえば、監査員のトレーニングは監査時の手順書やチェックリストの使い方を教育するだけで済むことになります。もちろん、法規制は常識に基づいて開発されているはずです。「間違っているように見えることは、十中八九は実際に間違っている」のであり、たとえそれが不適合ではないとしても、改善の指標となるでしょう。

監査員が全てを詳細に記述しているのであれば、それは経験の深い主任審査員が読んだ時に分かりやすく、またどの規格、法規制または改善が必要なのか明確に分かるようになっていることでしょう。

また、このようにすることにより、監査員の教育訓練が容易になります。なぜなら監査員は監査に際し、プロセスフロー又は手順書に従うだけで済むからです。監査員が不可解な、又は通常とは異なる状況を見つけられるように、また全ての無駄な活動を見つけ、説明を求めるような質問ができるように訓練してください。このためには経営層の支援が必要です。また、彼らが発見した事象に対しては必ずアクションを取り、根本原因分析を行うようにします。

例えば、Ruabon にあるFlexsys Rubber Chemicals社は、フランスやドイツの大学からメカニカルエンジニアリング専攻の学生を招き、統合内部監査を実施させています。英語を学ぶのと同時に監査手法も学ぶわけですが、彼らはまた、人生で初めて実際の職場環境において責任を任されていることにも気付くのです。以下のような複数の要素がうまく関連し合い、相乗効果を生んでいるのです。

  • 学生たちは最新技術に対する鋭い感覚、関心、知識を持っている
  • 学生たちには学習意欲があり、システムを改善したいと切望している
  • 学生たちにとっては全てが新しく、新鮮な目で物事を見ている
  • 被監査者から完全に独立した立場にあるので、内部監査で起こりがちな、問題の隠ぺいが発生しない

統合内部監査のワークフローは、主にシステムの成熟度に左右されますが、成熟の段階別に以下のような具体例を示すことにします。

  • 成熟度の低いシステムでは、適合性を確認するタイプの監査が行われることが多い。適合性監査のための本が多数出版されており、監査チェックリストが掲載されているものも多い。このタイプの監査では、誤字や、実際の手順に沿って手順書が更新されていないなどの指摘が挙げられることが多い。
  • システムが成熟するにつれて、監査はプロセスに沿って行われるようになり、インターフェースを通じたプロセスの流れに焦点が当てられる傾向がある。このような監査では、システムの無駄が指摘され、改善や是正を要する領域が明確になる。
  • リスクを基礎とした監査は、システム内の脆弱性のある領域、著しい影響のある領域、または複雑な領域に沿い、これらに焦点を当てて行われる。このような監査によって事故やインシデントが起こるのを防ぐことができ、非常に効果的である。
  • 十分に成熟したシステムでは、現地での調査が標準となる。脆弱性のある領域、コミュニケーションの問題、人々の問題及び教育訓練の問題など、他のタイプの監査ではこれまで明らかにならなかったことが特定される。

最良の統合監査システムでは、上記の全ての手法が使われるでしょう。なぜなら、業務システムを最新の状態に保ち、人々をそのシステムに沿って管理することができるからです。古い格言に、「我々は測定できるものしか管理できないし、管理できるものしか改善できない」というものがありますが、これは現在にも変わらず当てはまります。上記で挙げた最初の3つの監査タイプは、容易に一つの手法に統合することができます。今日においては、我々はより賢く、より効果的に業務を行わなければなりません。そして統合監査は競争に生き残るための手段の一つなのです。

著者について

Rhian Newton氏はFlexsys Rubber Chemicals社の品質システムマネージャーです。CQIのフェローであり、英国王立化学会の会員でもあります。品質分野で34年の経験を持つ同氏は、試験所における試験、分析、測定及び維持のための標準類を開発し、また初期のコンピューター制御によるロボットを使用した試験システムおよび設備の開発においても主導的な役割を果たしています。詳しくは右記のサイトにアクセスしてください:www.flexsys.com

 

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