品質目標の重要性
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組織の品質目標およびゴールを特定するのは難しいと感じていますか?あなただけではありません。氏が、目標設定を正しく行うことの重要性を説明しています。 |
ISO 9000:2005によると、品質目標とは、品質に関して追求し、目指すものと定義されています。目標は測定可能で、品質方針(品質目標を確立するための枠組みと規定されている)との整合性がとれていなければなりません。また、品質方針は要求事項への適合および品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善に対するコミットメントを含まなければならないとも規定されています。
したがって、品質方針を枠組みとして利用することで、要求事項がどの程度満たされているか、そして品質マネジメントシステムの結果はどのようになっているかということを、品質目標を使って測定することができるでしょう。
この明確な指針をもってしても、意義のある品質目標をどのように設定したらよいか、悩み苦しむ組織もあるでしょう。
ゴールと目標とは異なる、ということを念頭に置く必要があります。ゴールとは、将来達成されるべき条件を示したものです。これらは組織のビジョンや使命と整合し、組織の決定事項やアクションの道しるべとなるものです。しかし、ゴールは通常の場合、測定可能な結果とは関係がないので、目標ほど頻繁には変更されません。
目標では、重大な問題や出来事に焦点を当てます。目標は、ゴールを達成するための活動を示し、活動の完了期日を特定するものです。例えば、全般的なゴールが廃棄物の削減だったとします。これに関連した、具体的な目標は、「2008年末までに廃棄物を4%から3%に削減する」というようなものが考えられるでしょう。これは、達成できたか、できなかったか、という点からみると測定可能です。
業界にもよりますが、以下のような品質目標が考えられるでしょう:
品質目標 |
計算方法 |
トレーサビリティの要求事項 |
設計までさかのぼって追跡できる/全要求事項 |
設計の安定度 |
依頼事項の変更/製品のリリース |
試験率 |
試験合格率/試験計画 |
廃棄率 |
製品不良/製造された製品 |
問題発生率 |
問題の報告/全顧客 |
修理対応率 |
納期どおりに完了した修理/修理費 |
返品率 |
返却された製品/出荷された製品 |
不適合品修理率 |
不適合品/修理された製品 |
苦情発生率 |
寄せられた苦情/全顧客 |
納期厳守 |
納期までに納品した製品/納品計画 |
サービスの品質 |
不具合のある取引/全取引 |
この品質マトリクスの中には、長期間にわたって設定しなければならないものもあるでしょう。例えば、顧客ごとの苦情については1年間にわたって測定する、などです。また、目標は必ずしも変数を測定するようなものである必要はありません。品質目標として、「2008年末までに新たな文書管理システムを導入する」としても良いのです。
SMARTな目標
S(具体的である‐Specific):期待される結果を特定する。望ましい結果について正確に記述する。すべての関係者が、何が要求されているかを知るべきである。
M(測定可能である‐Measurable):結果を定量化し、それを測定するための信頼できるシステムがあることを確実にする。いつ目標が達成されたか分かるようにすべきである。
A(達成可能である‐Achievable):目標にはターゲットおよび期日を設定し、現実的なものとすべきである。適切な努力をもって結果が出せるような資源を利用可能な状態にしなければならない。
R(関連性がある‐Relevant):ビジネスの成功に結びついていることが明確であるべきである。関連性があることにより、人々は目標達成へに向けて動機付けられる。人々が結果に影響を与えることができることを確実にすること。
T(時間が設定されている‐Timed):目標に到達するまでの時間枠を確立する。設定された目標を達成するまでの間に設けられたターゲットへの進捗状況を監視する。
どのように目標を設定するか、そしてその目標をどのように周知するかについては注意を払ってください。望ましい結果を達成するためのプロセスを巧みにごまかすような人々が出てくるかもしれません。特に、従業員のパフォーマンスを評価するために数字が用いられているような場合に、このような事態が起こる可能性があります。
うまく対処できなければ、パフォーマンスのターゲットは内部競争を引き起こし、皆の協力の下に取り組むことができなくなってしまいます。実際、具体的なプロセス目標は全体的なシステムパフォーマンスを犠牲にして最適化することができるのです。
ターゲットが独断的で、プロセスの許容量を超えている場合は、従業員の不満を生み、士気が下がり、パフォーマンスすら低下してしまいます。各人が真に改善を促進するために、目標の結果に関して何らかの権限を有していると感じるようにしなければなりません。目標は、人々ではなく、プロセスの監視および管理に役立つものであるべきなのです。
品質目標は包括的な戦略的計画に基づいて設定されるべきです。必要なプロセスを特定するための方策を規定するべきなのであって、従業員の査定の証拠を得るために規定してはならないのです。
著者について
Larry Whittington氏は英国ジョージア州ウッドストックにある教育訓練、コンサルティングおよび審査企業であるWhittington & Associates社の社長です。同氏は、RABQSA登録の主任QMS審査員で、IRCAのプリンシパルQMS審査員でもあります。Whittington 氏の連絡先はLarry@WhittingtonAssociates.comです。
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