60秒インタビュー:WRAP
| ワールドワイド・レスポンシブル・アクレディテッド・プロダクション(Worldwide Responsible Accredited Production:以下WRAP)は、独立した、非営利組織で、合法で人道的かつ倫理的な製造を目指して設立されました。WRAPの副議長、代表およびCEOである氏に、組織の将来計画についてお話を伺いました。 |
WRAPの歴史についてお話しください。
WRAPは2000年1月に設立されました。アパレルメーカーが一貫性のない基準を採用したり、二重の監視制度を採用したりしたため、メーカーに対し、世界的な生産活動への説明責任のプレッシャーが高まったことによりWRAPは生まれました。1998年、何社かの大規模なアパレルメーカーが米国アパレル製造者協会(American Apparel Manufacturers Association)に対し、製造基準に対する一貫性のない監視についての問題を取り扱うことについて、業界としての役割を調整してほしい、という申し出を行いました。
WRAP認証プログラムは、各工場が合法的、人道的および倫理的な状況で製品を製造することを確実にするために創設されました。我々は認証および基準設定のための機関であり、我々が監視している業界からは、いかなる束縛も受けないということを強調しておきたいと思います。
これまでのWRAPの活動の成果は?
| 設立当初からこれまで、73カ国以上の国々から1万以上の工場がプログラムに参加しています。オーストラリアからアジア、米国、そしてヨーロッパのすべての地域にいたるまで、確実に世界に受け入れられています。 |
WRAPの成果は現在も伸び続けています。当初はアパレル業界に注力していましたが、去年、プログラムを拡大したため、組織名を「アパレル・プロダクション(アパレル製造)」から「アクレディテッド・プロダクション(認定された製造)」に改めました。現在では、食品製造から電子、宝飾品製造まで、その他のどのような労働負荷の高い消費財製造施設にも適用可能なように、少々改良された「倫理の普遍的規範」を用いています。
製造の原理は、製品が何であれ同じです。児童就労はどこまでいっても児童就労なのです。どのような化学薬品が使用されているか、またはどのような安全保護具が使用されているかといった問題の中には製品によって異なるものもあるかもしれませんが、このような問題を運営管理するためのプロセスは全く同じです。ですから、WRAPの適用範囲は今でも拡大を続けているのです。
WRAPの認証プロセスはどのように機能しているのですか?
認証を受けようとする工場は、作成した申請書と料金をWRAPに送付します。それから、工場は我々のハンドブックを用いて、自己評価を実施しなければなりません。その後、WRAPは工場に監視の準備ができているという通知を受けます。次に、工場はWRAPに認定された独立した監視人に監視を依頼します。すべての工場は、初回審査までに最低90日間の完全なる適合を実証しなければなりません。
審査が終わると、工場は是正手順を作成し、フォローアップ訪問までの最低45日間これを運用する必要があるという通知を受けるか、またはWRAPのスタッフが認証委員会に推薦を行い、工場に認証が与えられるかのどちらかになります。まさに厳格なプロセスです。このプロセスをやり抜くためには、経営陣も従業員も、全員が要求事項に適合するために尽くさなければなりません。
WRAP認証の利点は?
顧客または顧客の立場から見れば、確実に利点はあります。なぜなら、顧客はWRAP認証を受けた施設が、健全な倫理的手順を実証できると知っているからです。また同時に、強力なビジネス上の利点もあります。認証プログラムに参加している工場は、より高い効率性、生産性、信頼性という成果を得ています。従業員にとってのより良い労働条件、そして環境を守り、次世代へ引き継ぐために設計された環境プログラムなど、社会的利点も明らかです。
WRAPが将来目指しているものは何ですか?
我々は、主に様々な国における能力を向上するために、トレーニングプログラムをこれからも拡大し、世界中で雇用しているコンサルタントの人数を増強し続ける予定です。多くの業界が社会面および環境面での法令遵守に注力するようになったこの状況は、未だ比較的初期段階にあるといえます。アパレル業界は、すでに10年以上にわたる経験がありますが、食品加工などの業界で法令順守を促進するには、まだまだ時間が必要です。我々は、建設や材料業界にもいっそうの要求をしていくつもりです。ですから、まだまだやらなければならないことは山ほどあるのです。
WRAPについてさらに詳しく知りたい方は、www.wrapapparel.orgにアクセスしてください。