審査インタビューを

いかに改善するか

インタビューは、審査の重要な要素であり、付加価値を与えるためには数多くの知的スキルが必要となります。Romayne Smith Fullerton氏とNatalia Scriabina氏が、新しいオンラインツールを使ってどのようにあなたのスキルアップに役立つかを説明しています。

インタビューはすべての審査の中心的要素です。インタビューによって、システム、ビジネス、クライアントの良い点や課題を理解するための鍵となる情報を得ることができます。現在の経済状況においては、最も成功する審査員は、企業がマネジメント関連のコストを削減するにあたってより良い支援をするための知的スキルを開発し、磨いている人々だと言えます。審査クライアントとの良い関係を築くための第一段階は、理解と信頼の基礎を固めるための根拠あるインタビューなのです。

多くのマネジメントシステム審査員には技術的なバックグラウンドがあり、中には何年にもわたる現場での経験を通じて、人々の心を開き、会話の流れを運営するための知的スキルを学んでいる人たちもいます。しかし、明らかに、従来の審査員トレーニングはコミュニケーションよりも技術に重きを置いていました。ISO 19011においても、「マネジメントシステム監査員はプロセスおよび製品の領域に関する知識および技能を有しているべきである。これにより、監査を実施している技術内容を理解できる」と示唆しています。

新たなスキルの開発

ほとんどすべての審査員にとっての課題は、インタビューおよびその機微には高レベルのコミュニケーションスキルを要することを理解している一方で、これまで、このようなスキルを獲得し、開発できるような方法がほとんどなかったことです。何もしないで最高のインタビューができるはずもありません。最高のインタビューとは、インタビューする側が最新の注意と配慮をもって準備した結果であり、関与する組織、従業員、プロセスを理解するための確固たるスキルを適用しなければならないのです。

インタビューの技術は、コンサルティング、人的資源、ジャーナリズムといった分野の専門家によって開発されています。ジャーナリストの仕事と審査員の仕事は同じではありませんが、本質的にはどちらも、時には感情を出そうとしないスピーカーから貴重な情報を引き出そうと試みている、という点においては同じだと言えます。ジャーナリズムには300年以上もの歴史があり、審査員は、インタビューの技術を極めたジャーナリストたちから学ぶことは多いでしょう。

審査結果を述べる、筆記形式でコミュニケーションを取るなど、良いインタビューを行うために必要な特定のスキルは、これまで採用されてきた経験に基づくモデルに頼るよりも、評価およびトレーニングといったいくつかの段階を経ることで、より早くより効果的に開発することができます。

あなたのスキルをテストしましょう

ジャーナリストのコミュニケーション技術、戦略、秘策を審査インタビューに利用するという考え方から、マネジメントシステム審査員とコミュニケーション専門家の協働プロジェクトが生まれました。その結果、審査員の現在のレベルを評価するためのシステムが開発され、スキルを次のレベルに移行するための推奨事項を提供しています。

評価は、5つの分野(アイディアの構成、聞くこと、観察すること、会話のスキル、自信や信頼を引き出す能力)をカバーした選択回答式のアンケートを通じて行われます。学習システムは、異なる種類の業務に必要な5段階の知的スキルレベルを識別するための「コアスキルセット」の評価し、開発を基礎としています。知的スキルが入門レベルの職業は、職場で広範囲なコミュニケーションを必要としない人々(ソフトウェア開発者など)であり、最高レベルの職業は、業務時間のほとんどすべてをコミュニケーションに費やしている人々(ジャーナリストなど)です。各レベルの説明は、図1に示す通りです。

図1:各職業に必要な知的スキルのレベル

テクニシャン レベル1

テクニシャンは、深く広い専門知識を持っています。顧客はテクニシャンのアイディアを高く評価する傾向があります。

トレーナー レベル2

トレーナーはうまく自分のアイディアや結論の利点を顧客に伝えることができます。顧客はトレーナーのアイディアがうまく機能すると信じる傾向にあります。

アドバイザー レベル3

アドバイザーは自らのアイディアの利点を伝え、賛同を得ることができます。顧客はアドバイザーのアイディアが自分の役に立つと信じる傾向にあります。

コンサルタント レベル4

コンサルタントは自らのアイディアと顧客の理解を密接に結びつけることができます。顧客はコンサルタントのアイディアが自分のビジネスにとって付加価値を与えるものであると信じる傾向にあります。

コミュニケーター レベル5

このレベルのコミュニケーションスキルおよび深く広い専門知識をもつ人は、組織の変革の原動力となり、推進することができます。顧客は、組織の成功はコミュニケーターによって提示されたアイディアのおかげであると考え、社外の人間であるにもかかわらず、コミュニケーターとの継続的な協力関係を望みます。


あなたはどのレベルですか?

自分が上図のどのレベルにいるか知りたい方は、Quality Professionals’ Resource Centreのウェブサイト(英文)に掲載されているテストを受験してみてください。テストはオンラインにて無料で受験できます。オンラインテストでは、あなたの審査インタビューを真に付加価値のあるものとするために向上努力をしなければならない分野が示されるでしょう。

著者について

Romayne Smith Fullerton博士は、ウェスタンオンタリオ大学(カナダ)のジャーナリズムの准教授です。同氏は、会議にて数多くの講演をこなし、多数の学術的、専門的著書を執筆しています。

Natalia Scriabina氏は、Quality Professionals’ Resource Centre(カナダ、オンタリオ州)の代表取締役です。同氏は、トレーニング、コンサルティングおよび複数のセクターにおける審査経験を12年以上にわたって有しているIRCA登録主任審査員です。

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