今まででもっとも重要な所見は、認証された組織のパフォーマンスを数年にわたり認証を持たない組織と比較する長期的な研究から得た結果です。これらの研究により会社の長期的な品質マネジメント戦略に関して深い意味を持つと思われる興味深い問題が明らかになりました。
欧州での2つの研究、デンマークのHaversjo (2000) とスペインのHeras et al (2002)は、400社以上の組織のISO 9001 認証取得前と後のパフォーマンスと、そうでないグループのパフォーマンスとを比較しました。
図 1

この2つの研究が異なる2国で実施されたことを考慮しつつも、その結果は、実によく似ています。両研究とも、 ISO 9001 認証企業の財務パフォーマンス(資産からの収入)は認証を受けていない企業より一貫して高いという結果を示しています。
実績を上げている会社は、拡大する傾向にあります。急速に拡大している会社は、品質を管理することが困難であると考えるかもしれません。そのような会社がQMSの管理を弱め始めると、パフォーマンスは低下をはじめ、それはISO 9001の実施によりプロセスに対する支援を施すまで続きます。.
管理グループに関係するパフォーマンスは認証の一年前に再び上がり始めます。というのは、会社はそのとき ISO 9001からの成果を受け始めるからです。その後の3年間認証された会社は、認定されていない会社をしのぎます。
類似した方法を用いて2つの研究がアメリカにて実施されました。 第1番目の研究は、中小企業に焦点が当てられました。Wayhan et al (2002). 認証を目指した会社と認証を受ける3年間は認証を目指さなかった同じ年収レベルにある会社を比較しました。粗利益の結果は、以下の通りです。
図 2 は、会社のパフォーマンスが認証1年前までに頂点に到達し、そして低下していることを示しています。効果は、4年から5年間維持され、その後低下しています。

2つ目のアメリカでの研究、Corbett et al (2002)では、認証2年前の会社の資産収益(ROA).を比較しました。
図3

このグラフは、認証する会社とそうでない会社との相違を表しています。しかし、ISO 9000支持においては分布帯の最後にあるこの研究においてでさえ、認証による メリットは認証プロセス早期に得られていることがわかります。資産収益(ROA)の相違がとまるレートをみると、もしプロセスがこの時点で再活性化されたならば、成長が停滞する段階が現れる前の成長の可能性がより大きくなるかも知れないことがわかります。どの研究も明確な証拠は出してはいないが、あわせて一緒に観察すると、パターンは証明されないものの以下のことがらが明らかにみてとれるようです:
一見これらのグラフは、製品おライフサイクルモデルを連想させ、新しいマネジメントイニシアチブが組織を一掃する時間に及んでいるようです。しかし、ISO 9001 は以下にあげる3つの重要な理由によりこのモデルには合致しません:
ISO 9001 はよく誤解されます。品質マネジャーや上級管理者たちは品質改善を再活性化し推進する新しい刺激を求めています。 ISO 9001における焦点がわき道にそれてしまい、品質を駆り立てるものというより単に壁にかざる認証として維持されることがあります。
ISO 9001 を調べる研究者は、会社は財務パフォーマンスをQMSと関連づけて監視していないとしばしばコメントします。更なるリスクは、いったん組織が ISO 9001実施することによる当初のメリットを獲得すると現状に甘んじてしまうことです。
従って組織は品質マネジメントシステムと関連してより多様なパフォーマンス指標を監視するべきです。第2に組織はISO 9001を単にマーケティングのためではなく競争のためのツールと見るべきです。こうすれば ISO 9001 が一時的は流行り事と見られないはずです。
ISO 9001 はやがては低下するかもしれないメリットをもたらすようです。 活気と活力は新しいマネジメントイニシアチブをISO 9001の確かな基盤に注意深く統合する場合、その追加により維持することができます。シックス・シグマのトレーニングは、成功の実績もあり、ISO 9001の鍵となる原則を支援します。そのプロセスは、所謂「PDCA」のサイクルに由来します。
研究は、Research demonstrates that ISO 9001が経済的なメリットをもたらすことを実証しています。しかし、2年から4年するとパフォーマンスは落ちるかもしれません。会社は、会社が享受するかもしれないメリットに築かずにいるのかもしれません、あるいは品質マネジメントについて自己満足してしまっているのかもしれません。組織は規格のメリットに気付き、その他のマネジメントイニシアチブを追加してそのメリットを支えているが、それらを通じて継続的な改善を達成することに失敗しています。
これらの可能性が指し示していることは、継続的改善戦略がISO 9001の競争力および経済的価値を認識し、そしてこの確かな基礎上での継続的改善に基づかなければならないということです。
BSI は組織が、そのシステムを従来のISO 9001 要求事項を超えて、それ以上に発展させることを助けるためにBenchMark と呼ばれる方法を開発しました。 BenchMarkは規格のマネジメント原則をとりあげ、それを組織のトップマネジメントと場合によってすべてのその他のスタッフを参画させる方法で組織に適用させます。
筆者について: Tom Nicholls 氏は、地理を専攻しケンブリッジ大学学士を取得。現在BSIに勤務。UK および国際市場にてマネジメントシステムに携わる。BenchMark についての詳細: www.bsi-global.com
さらに詳しくは、以下の文献を参照ください。
Casadeus, M and Gimenez, D (2000), The benefits of the implementation of the standard: empirical research in 288 Spanish companies, total quality management, Vol.12 No. 6.
Corbett, CJ, Montes, MJ, Kirsch, DA, Alvarez-Gil, MJ (2002), ‘Does ISO 9000 Certification Pay?’ ISO Management Systems July-August 2002
Haversjo, T (2000), ‘The Financial Effects of ISO 9000 Registration for Danish Companies’, Managerial Auditing Journal
Heras, I, Dick GPM, Casadesus, M (2002), ‘ISO 9000 registration’s impact on sales and profitability: A longitudinal analysis of performance before and after acreditation. International Journal of Quality and Reliability Management, vol 19 no 6
ISO (2004), ‘The ISO survey of ISO 9001:2000 and ISO 14000 certificates – 2003’. Available at www.iso.org/iso/en/iso9000-14000/pdf/survey2003.pdf
Poksinska, B, Dahlgaard, JJ, Antoni, M. (2002), The state of ISO 9000 certification: A study of Swedish organizations. The TQM Magazine.vol 14, iss 5.
Terziovski, M, Power, M, Sohal, AS, The effects of the ISO 9000 certification process on business performance over time. Operations Management Division Submission.
Wayhan, VB, Kirche, ET, Khumawala, BM (2002) ‘ISO 9000 certification: The financial performance implications.’ Total Quality Management, vol 13, no 2.