第15回 IRCAフォーラム2016

Driving Business Performance through Quality

~ “Dan-totsu” Business Management ~

- クオリティで事業パフォーマンスの向上を目指す
ISO9001:2015 - No.1 となるためのビジネスマネジメント-

IRCAフォーラムは、毎年、国内外から品質プロフェッショナル、審査業界のキーパーソン等にお越しいただき、マネジメントシステムならびにその審査についての価値や最新動向についてご講演いただいているもので、マネジメントシステム業界における重要な恒例イベントとなっています。

本年も、今回で15回目となるIRCA 国際フォーラムを、6月11日、パシフィコ横浜 アネックスホールにおいて開催いたしました。

      

本年のフォーラムでは、企業、組織、認証機関、それぞれの立場から、2015年9月に発行されたISO9001:2015によって、企業、組織のマネジメントシステムの今後の方向性はどのような影響を受けるのか、どのような可能性があるのか、また、企業、組織の動きを受けて変わっていくであろう監査/審査のあり方について、講演をいただきました。

まず、CQI/ IRCA のHead of MembershipであるRichard Green から、開会の挨拶に続き、マネジメントシステム規格、マネジメントシステムの審査及び認証に関する規格、加えてISO9000シリーズを支援する手引き及び指針 (ISO10000シリーズ) 開発の最新情報が披露されまた。マネジメントシステム規格の最新情報では、労働安全衛生マネジメントシステム規格や食品、医療機器など産業分野別の品質マネジメントシステム規格の動向も紹介されました。

Richard の開会の挨拶及び講演の一部をどうぞこちらからご視聴ください。

音声(英語) mp3

音声(日本語:同時通訳) mp3

※ご利用のWebブラウザーが、Firefoxの場合は音声がご利用いただけません。

続いて、3M ジャパンのCPO (Chief Process Officer) の大久保孝俊氏からは、3M のイノベーションを達成するプロセスというテーマで、不確実性のマネジメントの実践や、人材の「やる気」を引き出す組織の機能や人材のモチベーションなどについて具体的かつ情熱的にお話しいただきました。興味深い話題として、脳科学に基づく人間の認識に関する分析のお話もありました。会場の参加者への質問も交え、インタラクティブな講演をいただきました。

昼食休憩をはさみ、午後はまず英国から参加した女性2人の講演がありました。
Natalie Shoemark-Dyer 氏は、英国における若手の品質プロフェッショナルとしてのご自身の体験、そして現在、委員長として活躍しているCQIの外部組織である次世代ネットワーク (NGN) における活動の紹介がありました (NGNは、品質プロフェッショナルに対する認識を向上させたいという、思いを共有する若い世代の人々の集まりです)。Natalie 氏は、その運営においてもマネジメントシステムの考え方を取り入れ、実践されているとのことでした。日本の状況とは異なる部分があるとはいえ、労働環境が変化しつつある今日、日本においても参考となる話であったと思います。

そのあと、CQI のHead of Profession であるEstelle Clark からは、製品、サービスの保証を超え、組織全体を保証する品質プロフェッショナルのあり方、企業はどのようなことを期待しているのか、またそれに対するCQIからの提案、今後の支援の計画についての話しがありました。品質プロフェッショナルが、品質の確保、保証に貢献することは不可欠ですが、企業の卓越性に貢献するために、顧客及びステークホルダの利害を理解し尊重することや、評価及び改善を実践することがさらに求められるであろうことを強調していました。

休憩の後は、前回、前々回に引き続きキヤノン マーケティング ジャパンの青木明彦氏が、「QMS負の世界遺産を財産に変える」という演題で、会社法にQMSを位置づけた取り組みのその後の活動結果について発表されました。会社のガバナンスとQMSが一体化しているという証のひとつとして、「事業報告資料」にその体制の概要が記載されたことが紹介されました、青木氏の講演を2年、3年と継続して聞かれてきた参加者からは、もっと聞きたかったという声が聞かれました。

最後は、第三者認証機関の立場から、LRQAの野浦晃氏に、ISO9001:2015をはじめとする新しい規格を審査するには、どのようなことを考慮していかなければならないのかについて、LRQAのビジネスマネジメント審査というコンセプトに基づくお話しをいただきました。また、LRQA が実施している移行審査の6ステップについても紹介いただきました。6ステップの最初のステップでは、組織のマネジメントシステムの設計・構造・内容を決定づけるインプットについて、(受審組織と) 双方向にかつ積極的に実施するために、組織の経営トップ、マネジメントシステムマネジャーやプロセス責任者と十分な時間を割いて討議するということでした。

また、フォーラムのセッション終了後、事前にお申し込みいただいた方々との懇親会の場が設けられましたが、講演者の方などを中心にそこここに輪ができ、時間を忘れ、熱心に懇談される光景が見られました。

以上のように、先進的で有効性のある取り組みのお話し、組織における品質プロフェッショナルのあり方についてのお話し、そして、それに対応する審査のあり方について、それぞれのお立場から貴重な情報を発信していただきました。

この場をお借りしまして、あらためて御礼を申し上げますとともに、参加された皆様にとって、このフォーラムが実り多いものとなりますよう祈念いたします。

今回参加された方も、参加されなかった方も、内外の知見が披瀝されるこの貴重な機会を次回はぜひお見逃しなく! (来年もIRCAフォーラムをどうぞお楽しみに)

当日プログラム

時間

講演内容

講演者

10:00

開会にあたって
リチャード・グリーンが会場の皆様と対話をしながら、最新の、そして計画されている国際規格の開発状況を探っていきます。何が「ホット」なのか、何が「ホットでない」のか。クオリティプロフェッショナルがエネルギーを傾けるべきはどの方向なのでしょうか?

リチャード・グリーン
CQI/HEAD OF PROFESSIONAL NETWORKS
(CQI/IRCA 本会のファシリテーター)

11:00

イノベーションを達成するプロセス “アイディアを実現する- 15 % カルチャー”
イノベーションを通じて発展する3Mのビジネスプロセスの責任者であるチーフ・プロセス・オフィサー (CPO)という職責の背景はなんでしょうか。世界の3Mの経営幹部の立場から3Mのビジネスマネジメントシステムの設計と運用についてご紹介いただきます。 そしてISO 9001:2015のシステムの移行を通じ、第三者機関による審査に求めることは何かをお話しいただきます。
講演内容

  1. CPOという職務
  2. Quality for Businessの進展:from Operational Excellence to Growth
  3. 暗黙知から形式知へ変換した「3M イノベーション企業文化」
  4. 不確実性のマネジメントへの取り組み
  5. 個のやる気を引き出す組織の【形式知】とマネジメントの【暗黙知】
  6. ISO 9001:2015の第三者審査に求めること

大久保 孝俊氏
スリーエムジャパン株式会社
チーフ・プロセス・オフィサー, コーポレート・プロセスイノベーション、品質保証
(ビジネス)

12:15

昼食、ネットワーキング

13:15

「ダントツ」への道のり、そしてプロセス – ベストより上を目指して
通信業界における自らの経験を踏まえ、ナタリー・シューマークダイヤ氏が、個人の力量と全体的な品質パフォーマンスの関連について検証します。クオリティカルチャーはなぜ大切なのでしょう、そしてクオリティカルチャーはどうしたら確立できるのでしょうか?

ナタリー・シューマークダイヤ氏からのメッセージ

ナタリー・シューマークダイヤ氏
CQIネクスト・ジェネレーション・ネットワーク 議長
(若手品質プロフェッショナル)

14:15

21世紀のクオリティプロフェッショナル
クオリティプロフェッショナルは単なる品質マネジメントシステムの世話役であると見做されている限り、組織から正当な評価を受けることは難しいと言わざるを得ません。クオリティプロフェッショナルがビジネスにとって不可欠な要員であると認識されるためには何を変えていかなければならないのでしょうか?

エステル・クラーク
CQI HEAD OF PROFESSION
(CQI代表)

15:15

休憩

15:30

ISO 9001:2015年版で「QMS負の世界遺産を財産に変える」
昨年のフォーラムでは、2015年版が要求するリスク管理を効果的に実施する方法として会社法改正の内部統制に位置付ける戦略によるQMS再構築の活動を紹介していただきました。その狙いは、経営トップの強いリーダーシップで事業活動と合致した健全なQMS運用への取り組みを期待したものでした。今回は、その後の活動状況と効果について経過報告をしていただきます。

青木 明彦氏からのメッセージ

青木 明彦氏
キヤノン マーケティング ジャパン株式会社 総合企画本部 品質保証センター 担当部長/元 キヤノン株式会社 品質本部
(ビジネス)

15:50

ISO 9001:2015 の第三者審査はどのようなアプローチでなされるべきか
新規格の意図するところを審査の現場に適用するとすれば、どのような審査アプローチがありえるのでしょうか? この十年来展開してきた「ビジネス・アシュアランス」に基づく審査のあり方を基本的に変えることなく、LRQAはどのように新規格の概念を審査に盛り込もうとしているのか、LRQA 北東アジアの審査責任者が説明します。

野浦 晃氏
LRQA エリア フィールド アセスメント サービス マネジャー
北東アジア
(第三者認証機関)

16:50

閉会にあたって

リチャード・グリーン
CQI/HEAD OF PROFESSIONAL NETWORKS
(CQI/IRCA)

17:00

閉会

17:00
~18:30

懇親会(ご希望者のみ) 

お問い合わせ:

フォーラムに関するご質問やお問い合わせは、IRCAジャパンフォーラム担当までご連絡ください。

電話:03-6272-6307 Eメール: ircajapan@irca.org


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