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OEA 第3者審査導入事例

経営に役立つ審査の実現に向けて

玉田 忠規 様

日本化学キューエイ株式会社

代表取締役社長 玉田 忠規 様
品質審査部 部長 林 学 様

(聞き手:IRCAジャパン 藤野 光謙)

日本化学キューエイ株式会社(以下JCQA)は、「審査員の育成」を目的として、2007年7月にIRCA OEA制度を導入しました。
認証審査の有効性追求と質向上を目指す経営方針の下、「審査員の育成」は、戦略上の最優先事項と位置づけられています。
JCQAの審査員は、IRCA審査員登録を入社条件として、CQIの力量フレームワークを含んだ自社独自の力量基準を計画的に達成できるようにマネジメントしています。

継続的な研修と、日頃の審査を通して一人一人の審査員とのコミュニケーションによって実施される、JCQA審査員の継続的な審査能力開発について、その取り組みを玉田社長に伺いました。

OEAプログラム導入目的

  • CQIの力量フレームワークとJCQAの審査方針に焦点を当てた審査員の教育・訓練を実施することにより審査機関として統一されかつレベルの高い審査を目指す。
  • マネジメントシステムの有効性を追求する。そのために、ビジネスモデルの把握(組織及びその状況の理解)を深め、また、観察点とマネジメントシステムとの関係を点から面、面から点として考察することにより、審査の質を維持するために審査機関として計画した教育・訓練に取り組む。

化学・ゴム・プラスチック業界における専門性

JCQAは主に化学・ゴム、プラスチック業界向けにISOマネジメントシステムを構築推進する目的で1993年に設立されました。
1994年7月に品質マネジメントシステム認証機関として認定を受けて以降、専門特化型審査機関としての強みを特徴として、顧客企業の事業貢献を目的とした適合性の審査を継続しています。

化学産業は、他産業に対し素材を提供するという役割があるとともに、リスクの評価方法などに、機械や電気産業とは異なる特徴を持っています。

また関連する法律や規制も多く、特に公害防止、化学品管理など、環境問題に関連した法規制の理解は、化学業界の認証審査において不可欠なスキルです。

複雑な特性を持つ化学産業の認証に創業時から関わってきた歴史が、受審企業や業界にまつわる詳細な専門情報(コンテキスト)を分析評価する審査スタンスを生み出し、審査員の経験とスキルを重視した経営と、継続的な能力開発の文化を育んできたことは紛れもない事実です。

現在、事業方針と審査員の力量とに特徴を持つJCQAの審査は、幅広い顧客に支持され、化学以外の業界に対しても複数のマネジメントシステム認証審査が提供されています。

玉田忠規様/林学様

受審企業の事業貢献に寄与することを目標とする認証審査

JCQAでは、創業当初よりマネジメントシステムの運用は経営者が軸であると捉えており、審査においても、経営者の視座における大局的な視点を大切にしています。

原則正社員とする審査員の採用において、「化学産業での事業マネジメント経験」と、「業務改善に取り組んだ実績」を採用基準としているのもこの理由からです。

審査においては、観察される事象を俯瞰的に捉えて、組織全体のシステム及びそのプロセスに関わる「仕組みの問題」として把握することによって初めて、マネジメントシステム規格の基本理念に即した審査が実現されると確信しています。

すなわち、点から面、面から点へと思考を展開し、本質的な課題にアプローチしていくJCQAの審査方法には、リスクベース思考、プロセスアプローチなど、ISO19011に要求される審査の原則が必然的に包含されることとなります。

JCQA審査員の力量基準には、この他にもCQIの力量フレームワークをはじめとして、CQI|IRCAが提唱するさまざまな要素が盛り込まれています。

認証審査

また、ISOマネジメントシステムを、「経営者意図した成果を実践するためのツール」と捉えており、受審企業の経営者を対象として、マネジメントシステムの効果的運営とリーダーシップに関するセミナーも認証審査の付随サービスとして提供しています。

受審企業の情報を「企業カルテ」に記録し、随時更新管理することで、ビジネスパートナーとなるお客様のビジネスモデルや組織状況を正確に把握することに努め、また、毎年審査員を変更することも、多様な視点からお客様の課題を探索することで改善の提案に繋げようとする姿勢に基づいています。

このように、顧客の経営に役立つ質の高い審査を実現するJCQAの審査方針は、内外のステークホルダーを対象として積極的な活動として評価されています。

セミナー

審査員の全社計画的な専門能力開発(CPD)

JCQAは、有効性に役立つ認証審査を実現するためには、「審査員の教育」がますます重要になっていることを十分に認識しています。

動態化し複雑化するビジネス環境において、審査の有効性を保つことが従来以上に難しくなっていることは言うまでもありません。

業界専門性と経営の視点を兼ねそろえた有能な審査員の配置を確実に実施するために、明確な審査方針からIRCAの登録グレードと相関性を持たせた独自の力量基準を定め、計画的に審査員を育成していくための体系を構築しています。

又、主任審査員の技術専門性も積極的な拡大が推奨されており、「経済活動分類」(NACE Rev.2)に基づき、JCQA業種別審査ガイドラインの学習や審査経験規定に基づいて役員会の評価を経て承認されるプロセスとなっています。その中でも特に、審査員同士のコミュニケーションを重要視しています。

審査員に自身の審査に関わる課題や、習得した専門知識の共有を常に意識させ、意図的な相互作用によって組織全体の力量水準を高いレベルに保つことにつなげています

全審査員の参加で毎月開催される「登録委員会」は、受審企業に対する審査結果の公平性、及び客観性を評価・検討し、認証の可否を決定する本来の役割とも合わせて、審査員同士の情報交換の場となっているのです。

また月例研修会では、受審企業のアンケートから提起された苦情や意見、法律を含む産業分野の審査対象基準、多様な外部利害関係者の着眼点や考えが積極的に取り込まれ、毎回有意義なディスカッションが展開されています。

月例研修会

このように効果的な思考と議論を重ねることのできる機会は、方針に基づく審査員の意思統一や、新たな専門知識の全社共有を可能とし、審査を深める教育研修の一つとして確立しています。

この他にも、「現場で」実践されている審査/監査の事例からの学習機会として、審査価値の向上において重要性の高いテーマを選択した集合研修会も毎年数回、継続的に企画実施されています。

JCQA審査員の育成概念図

JCQA審査員の育成概念図

JCQAが継続的専門能力の開発(CPD)を、経営上必須なものと位置づけ、経営方針に即して計画運用されている活動内容を今回の取材で改めて伺いました。

また今後の展望として、ISOの運営に日ごろから関与する姿勢と実行力に関するリーダーシップの力量開発に取り組む計画があるとも伺っています。

JCQAから多くのクオリティプロフェッショナルが輩出され、日本企業における優れたマネジメントシステムの運用を促進リードする機会が更に増えることを期待しております。

日本化学キューエィ株式会社

日本化学キューエィ株式会社

日本化学キューエィ株式会社

良心の証、信頼関係の保証
それがJCQAの認証・登録です。

受審企業の企業文化を重視し、利害関係者の視点を大切にして、質の高い審査をすることにより、経営に役立つ審査を提供します。