認められる審査・監査実績と記録方法について

有効な審査/監査の要件について

IRCA審査員/監査員の登録要件として認められる審査/監査の条件は以下の通りです。  

  • 登録申請もしくは昇格申請に先立つ5年以内に実施されていること
  • CQI and IRCA認定 主任審査員トレーニングコースを合格修了した後に実施されていること
  • 審査/監査の指針規格であるISO19011もしくはISO17021に従って実施されていること
  • 申請するスキームに関するISO規格、もしくは受容される同等の代替規格に対して実施されていること

審査/監査経歴に関する注意点

フルマネジメントシステム審査/監査

審査員及び主任審査員へ登録または昇格する際には、サーベイランス審査や部分監査も審査実績として認められますが、フルマネジメントシステム審査/監査が実施できる力量を確認いたします。

第三者認証審査の場合、「フルマネジメントシステム審査/監査」とは規格のすべての箇条を網羅する審査であり、通常、初回登録審査もしくは再認証 (更新) 審査を指します。初回登録審査もしくは再認証 (更新) 審査の実績がない場合にはフルマネジメントシステム審査/監査の実施が可能な力量をIRCAが確認することができる資料の提出をお願いします。

内部監査や二者監査の場合、「フルマネジメントシステム監査を実施する能力」とは、組織の事業戦略に沿った監査プログラムのマネジメントや監査計画の立案などにおいて、リーダーシップをもって、リスクに基づき、価値を付加する監査を計画し、実施し、報告する能力とします。したがって、内部監査の場合は、1つひとつの部分監査ではなく、監査プログラム全体で1件の監査とみなす場合があります。なお、内部監査や二者監査の実績については個々の事案で異なる部分が大きいので、実績に加え、別途資料を提出いただき力量を評価いたします。それらの資料については「内部監査について」をご確認の上、必要に応じ、ご相談ください。

この評価の結果、申請されたグレードでの登録、あるいは昇格が認められない場合もあります。

審査総日数

「審査総日数」とは、ご本人が審査に参加した日数であり、現地外審査と現地審査の合計を指します。現地外での活動 (審査準備や報告書作成など) は各審査につき、最大1日までが認められます。

現地審査日数

「現地審査日数」は、実際に被審査/監査者のサイトで実施する審査です。こちらも実際にご自分が参加した日数をご記入ください。 (内部監査員への昇格の場合は、時間数)

現地に赴かず、情報通信技術を利用し、仮想環境で実施した遠隔 (リモート) 審査/監査についても要件を満たしている場合、現地日数に含めることができます。

統合/複合審査

統合/複合審査の場合は、総日数を等分で案分します。審査ログシートには担当するすべての審査基準に関する審査/監査の日数を記載し、審査基準の欄には、担当したすべての監査基準をご記入ください。

例)現地審査日数3日 QMS,EMSの統合審査の場合、3日÷2(規格数)=1.5日/規格

チームリーダー

主任審査員への昇格には、ご自身も含む、2名以上のチームのリーダーとしての経歴が必要です。単独審査のリーダーは主任審査員への昇格の際のログとしては認められません。

審査/監査に関するその他のFAQ

その他の審査/監査について

IRCA では、第三者認証審査以外の、二者監査や内部監査についても、一定の要件を満たせば登録または昇格に必要なログとして認めています。詳しくはIRCAジャパンまでお問い合わせください。

内部監査について

審査員/主任審査員/プリンシパル審査員グレードについても、内部監査の経歴を下記の条件で受け付けることができます。

  • フルマネジメントシステム監査を実施できる力量があると確認できること
  • 被監査組織の部門から申請者が完全に独立していること(例えば別個の事業単位に属していること)
  • 監査ログとともに下記情報を提供すること
    • 申請者が監査したシステムから完全に独立していることを示す会社の組織図
    • 監査報告書のサンプル
    • その他、申請者の申請内容を裏付ける追加の情報

コンサルタント審査について

コンサルタント審査についても、下記の条件で受け付けることができます。

  • 被審査組織(クライアント)が審査までにすでに完全に構築されたマネジメントシステムを持っていること
  • 審査するマネジメントシステムの構築に一切関与していないこと
  • 審査の適用範囲にマネジメントシステムのすべての要素が含まれていること
  • 審査ログとともに下記情報を提供すること
    • 審査計画書
    • 審査報告書

遠隔 (リモート) 審査/監査

遠隔審査/監査活動とは、距離に関係なく、被審査者/ 被監査者の所在地以外の場所で情報通信技術を用いて実施する審査を指します。監査員/審査員と被監査者/被審査者が遠隔審査においてもオンサイト審査と同程度の双方向のやりとりがあったことが認められる場合、遠隔審査を要求されるオンサイト審査の工数に含めることを認めます。

双方向のやりとりの方法としては、ビデオ会議、文書及び記録の共有システムなどがあります。適切と思われるより広範な範囲で遠隔審査を実施した場合は、審査の適用範囲や性質といった追加の情報をご提出ください。また、可能であれば、審査/監査計画や報告書などの補完資料もご提出ください。

追加スキーム申請の場合について

申請するすべてのスキームにおいてすべての要求事項を満たしている必要があります。ただし、審査/監査の日数については、すでに評価登録されているスキームの審査が要求されている審査/監査日数の25%分まで認められます。

認められない審査について

下記のような審査/監査は受け付けられません。

  • 同じマネジメントシステムに対し、12ヶ月に2回以上の頻度で実施される審査/監査
  • 1工数(休憩時間を除いて6時間の審査活動)に満たない審査。ただし、内部監査員のグレードでは、休憩を除いて3時間の監査が受付けられます。
  • ギャップ分析、是正処置完了のための訪問及びフォローアップ訪問
  • IRCA認定審査員/主任審査員トレーニングコースを合格修了する前に実施した審査/監査
  • 申請に先立つ5年間より前に実施した審査/監査

*内部監査や第二者監査の場合は上記条件が当てはまらない場合がありますので、個別にIRCAジャパンまでご相談ください。

代替規格について

各スキームごとの該当規格以外に、監査経歴として有効な代替規格の一覧を以下のリンク(リンク先は英国本部のウェブサイトです)からご確認いただけます。

審査ログシートの記入方法について

以下より、審査・監査ログシートをダウンロードしていただき、下記ガイダンスに従って作成ください(同じ内容は審査・監査ログシートの冒頭に示されています)。  
尚、IRCAは審査ログに記載されている内容の確認で各被審査組織や雇用元企業へ連絡をすることがあります。

審査/監査ログシートに関するガイダンス

  • IRCA 登録申請の基準及び要求事項の審査/監査記録の注意事項 受容可能な代替規格も併せてご確認ください。
  • IRCAではログシートのデジタル入力を推奨しています。印刷し、スキャンする場合は解像度を「低」に設定して、ファイルサイズを小さくしていただけますようお願いいたします。
  • 下記文書の中の「審査」はいずれも「審査/監査」と読み替えてください。
欄 1 ログシートの審査番号: こちらの欄には追記の必要はありません。必要に応じて行を追加し、審査番号も追加してください。
欄 2 日付: 初回会議に始まるサイト訪問初日及び審査/監査終了日の年(西暦)、月、日
欄 3

審査総日数: 申請者本人が審査に費やした総日数(0.5 日単位)‐現地審査外活動*の日数も含み記入
注記:審査チーム全体の総日数ではありません

現地審査日数:初回会議から最終会議を含む、実際の現地審査活動に費やした日数(0.5日単位)

*現地審査外日数: 計画/準備、文書レビュー並びに報告書作成に費やした日数。これらの活動は審査対象の現地や現地内の別の場所で行われる場合がありますが、いずれの場合も現地審査日数外として審査総日数に含めてください。各審査につき現地審査外日数は上限1日とします(第一段階及び第二段階の審査に関しては、各1日が認められます)。

欄 4 被審査組織の連絡先詳細: IRCA が評価及び検証を実施するため、このセクションは完全に記入しなければなりません。情報不足の際には、追加証拠のご提出をお願いする場合があります。
欄 5 審査での役割: LA – チームリーダー、SA – 単独審査員、A – チームメンバー、IA – 内部監査員、T – 見習い審査員 の該当する役割を明記してください。自分以外に最低 1 人の審査員を含む審査チームのリーダーを務めた場合のみLA – チームリーダー と記入してください。単独で審査の全段階を実施した場合は単独審査員と記入します。
欄 6 審査チームの人数: 審査チームの一員として活動した参加審査員の人数(自分も含めた人数)。
欄 7

審査規格: 実施した審査規格が対応する審査員登録基準あるいは代替規格リストに掲載されていない場合は、IRCA ジャパンにお問合せください。(審査基準に対して専門家の評価が必要な場合には追加の費用が発生する場合があります)

※統合/複合審査の場合は、総日数を等分で案分します。審査ログシートには担当するすべての審査基準に関する審査/監査の日数を記載し、審査基準の欄には、担当したすべての審査基準をご記入ください。
欄 8 審査の種類: 第三者審査(TPA)、第二者監査(SPA)、第一者/内部監査(FPA)、コンサルタント審査又は契約審査(CON)いずれかを記載してください。《第三者審査(TPA)》に分類される審査活動は、目的について、次のようにさらに詳細に記載してください。第一段階、第二段階、サーベイランス(Surv.)、更新審査など。また、いずれの種類の審査/監査の場合にも、「フルシステム」もしくは「部分システム」と適切に記載します。詳細については認められる審査/監査実績と記録方法についてをご参照ください。
欄 9

雇用組織の連絡先詳細: 審査を行うにあたりあなたを雇用した組織。すなわち、あなたの雇用者、コンサルタント/契約審査の場合はクライアントとなります。

IRCA が評価及び検証するにあたり、このセクションは正確に漏れなく記載してください。情報不足の際には、追加証拠の提出をお願いする場合があります。
欄 10

審査の保証人(Audit Referee): 

申請者が該当の審査に関与したことを確認することができる個人の名前と連絡先を入力してください。審査の保証人となる可能性があるのは申請者の審査の担当者、上司、または審査のガイダンスを担当したIRCA Lead Auditor(主任監査員)などです。すべての審査にそれぞれ1名の審査の保証人の情報の記載が必要です これは新規申請、昇格申請、更新申請いずれの場合も同様です。

審査ログシート ダウンロード

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