プロフェッションマップの重要性

ロクサン・ドーソン (Roxann Dawson) は、進化するビジネス界の要求に応えるために、現代のクオリティリーダーを育成するプロフェッションマップの意義について語ります。

ロクサン・ドーソン (Roxann Dawson)
リーダーシップチームにとって重要な人財となるためには、現代のクオリティリーダーは、自分たちの志を理解するだけでなく、ビジネスの背景 (context) を十分に認識する必要があります。CQIのプロフェッションマップは、クオリティプロフェッショナルが組織の戦略をリードし、ビジョンと価値観を設定すること、そして改善を通じてパフォーマンスの最適化を追求するコンプライアンスの文化を確実にするために開発されました。

移り変わる状況に対応する

デジタルへの移行は、日常生活、組織、産業において、これまでにないスピードで加速しています。また、社会が購買の意思決定において持続可能性を重視する中で、政府主導の環境、社会、ガバナンス (ESG) アジェンダを目にしてきました。

プロフェッションマップには2つの重要な目的があります。1つはデジタルと持続可能性という2つの課題の変化による要求を取り入れること、そして2つ目はこれまでの力量のフレームワークを次のレベルに引き上げ、現代のクオリティプロフェッショナルに求められる一般的な知識、スキル、行動を定義することです。

プロフェッションマップの作成

ビジネスのニーズとプロフェッションの将来に沿ったフレームワークを強化するために、これをレビューし、私の専門知識を共有することで、この重要な仕事をサポートしてほしいとCQI から打診されたとき、とても光栄に思いました。

今回の見直しでは、2014年に立ち上げたフレームワークの5つの要素を対象とし、4つの評価の階層に合わせた各要素に対する詳細なスキルや知識を提供することとしました。これらの階層は、個人の能力の範囲と深さの漸進的な発展に関連し、基礎的、中級、上級、エキスパートと定義されています。

プロフェッションマップ

プロフェッショナルや組織をサポートする

プロフェッションマップは、既存の組織構造を補完する強固な基盤を提供し、それによって、より俊敏で顧客重視のサービスを利害関係者に提供することを支援します。実際に、クオリティプロフェッショナルが、組織の価値を高めるために必要な能力を理解するのに役立ちます。

クオリティプロフェッショナルは次のことを行う必要があります:

  • 市場、競合他社、及び利害関係者のニーズを把握する
  • ビジネス成果を明確にするガバナンスを定義する
  • リスクの状況及び関連する管理策の有効性を確立する
  • 相応の、適切な保証を通じて、計画された成果が達成されることを組織に保証する
  • ビジネスパフォーマンスを向上させるために、選好レベルでの改善と変更に焦点を当てる

目的は、戦略とクオリティを結び付けることです。プロフェッションマップは、現代のクオリティプロフェッショナルを貴重なメンバーとして中心に据えることで、ビジネスのパフォーマンスと成長を可能にするものです。

しかし、プロフェッションマップは目的地ではなく旅路であり、クオリティ4.0やESGアジェンダと相まって、刻々と変化する現代社会の風景が新たな挑戦と機会をもたらしています。CPDを通じて、プロフェッションマップの「エキスパート層」に進むにつれ、現代のクオリティプロフェッショナルは以下の領域を強化する必要があります:

  • 財務/ 予算管理能力
  • リスクマネジメント
  • 戦略の立案及び実行
  • 取締役会に報告する

プロフェッションマップは、ビジネス戦略に沿った適切な能力をサポートするために、個人と組織がアクセスできる貴重なリソースです。これによって、クオリティプロフェッショナルと組織は、今日の課題に取り組むと同時に、明日の機会を活用することができるようになります。

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