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効果的な監査は、最終結果を念頭に置いて開始される

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効果的な監査は、最終結果を念頭に置いて開始される

quality.org の英語原文記事はこちら

内部監査員は、監査結果が何を物語っているのか、トップマネジメントに十分に理解してもらう必要があります。米国のMichigan Manufacturing Technology Center の品質プログラムマネージャーである アンディ・ニコルズ (Andy Nichols, CQP MCQI) が解説します。

「終わりを意識して始めよ」

「終わりを意識して始めよ」という言葉があります。この言葉の基は、ローマの哲学者セネカの言葉です。セネカは「すべての努力を何かに向けさせ、その目的を見失わないようにしなさい 」と書いています。この著作は西暦49年から62年の間に書かれたとされていますが、セネカの主張は今日でも有効です。スティーブン・コヴィー (Stephen Covey) 氏の悪名高い著書『7 Habits of Highly Effective People (邦題: 7つの習慣 人格主義の回復)』では、何事にも効果的に取り組むためには、「終わりを意識して始める」ことが必要であると説いています。

ですから、内部監査プログラムを計画する際には、監査の成果が何であるかだけでなく、それが誰によってどのように使われるかを考慮する必要があります。有形の商品と同様に、生産者にはお客様のニーズと期待を具現化する義務があります。

情報を提供するための監査

ISO9001:2015の9.2.1項では、「情報を提供するために...」監査を実施しなければならないとあることも周知の事実ですが、その情報をどのような形で提供すればよいのでしょうか。私たちが言っていることをリーダーたちに認識してもらうためには、監査情報をわかりやすい言葉で表現する必要があります。リーダーたちのニーズや期待は何なのか?さらに9.2.2項では、組織は「監査の結果を関連する管理層に報告する」ことを確実にしなければならないと述べています。

一般的に、ISO内部監査員トレーニングに参加した内部監査員は、次のような報告の仕方を教わります。

  • 口頭で - 監査中および報告会で
  • 文書で - 結果をまとめた報告書と、不適合の活用の両方で


これは、関連する監査範囲と基準を持つ特定の監査が、不適合を含む特定の結果をもたらすという点で、9.2.2 の要求事項に対応しているように思われます。すべて本質的に戦術的なものです。

監査からの情報は、「知識の伝達」であると推察できるかもしれません。これは、一つ以上の監査、つまり内部監査プログラムから得られるものであり、9.3.2 のマネジメントレビューのインプットの c)「次に示す傾向を含めた、……パフォーマンスと有効性に関する情報 6) 監査結果」と密接に整合するものです。これは、より本質的にも、より戦略的にも聞こえます。

品質マネジメント監査員のトレーニングは、通常、ISO 9001やその派生規格であるIATF 16949やAS9100Dなどの国際規格である監査基準に焦点を当てています。監査の範囲は、一般的に組織の品質マネジメントシステム (QMS) 全体であり、(これは特に主任審査員コースに当てはまる)、監査の目的は、多くの場合、認証につながる適合性との関係でQMSの状態を判断することです。その監査結果は、認証を受けるかどうかの推奨であり、その推奨を裏付ける不適合箇所が主な情報です。

計画が結果を左右する

ISO認証取得後の流れはどうでしょうか?監査対象が単一プロセスの場合、監査報告書は変わるでしょうか?あるいは、監査基準が組織独自のQMSになったときは?QMSが規格要求事項を満たしている場合、内部監査プログラムに対する組織の目標は何でしょうか?

私たちの監査情報、そして監査結果をトップマネジメントに理解してもらうためには、内部監査の「何を」「いつ」「なぜ」行うかを明確にする必要があります。成果を左右するのは計画です。

内部監査の根本的な役割は、QMSが計画された結果を達成するために実施されていることを、経営者に対して独立した立場で検証、妥当性確認することです。これを図式化すると、次のようになります。

品質目標及び計画
(ISO 9001:2015 箇条 6.2)
計画した通りの結果
(ISO 9001:2015 箇条 9.2.1 b)
計画した通りのプロセス
(ISO 9001:2015 箇条 9.2.1 a)
活動

X



継続的な改善

X


X

継続的な改善

X

X


是正処置

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X

X

是正処置

トップマネジメントは、通常、最初の2列、すなわち、何が計画され、結果はどうであったかに注目します。これらは、多くの場合、トップマネジメントが組織の会計年度中に個人的に責任を負うものです。したがって、計画したことの達成に悪影響を与えるものは、トップマネジメントにとって重要な意味を持つことになります。

  • 従業員の定着
  • 顧客のニーズと期待に応える
  • スケジュールを達成した
  • 計画的なコストと非計画的なコスト
  • 変化 (人、製品、プロセスなど)


逆に、内部監査員は、「人々は手順通りに行動しているか ?」というプロセスへの適合性を検証するように教えられています。その結果、二分法 (dichotomy) の状態になってしまうのです。達成された結果と監査からの情報は相互に排他的であり、関連性がないものと見なされてしまいます。

私たちの内部監査プログラムと監査結果は、経営陣の目標につながるように計画されなければなりません。私たちは、監査の計画と実施に際して経営陣を確実に関与させ、プロセスの順守が目標達成に与える影響について報告することで、これを行います。

計画、プロセス、そして内部監査の結果が結びついて初めて、経営者は自分たちに何が求められているのか、すなわち行動を理解することができるのです。

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