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附属書 SL 最新アップデート情報

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附属書 SL 最新アップデート情報

ISO のマネジメントシステム規格策定の基準を示す附属書 SL (Annex SL) の限定的な改訂作業が現在、行われていることをご存知でしょうか。MSEG/QS1 (BSI) 委員会の議長及びISO/TC176の英国代表団長であり、CQI の規格委員会のメンバーであるマーク・ブレイアム (Mark Braham, CQP FSQI) が附属書 SL の改訂を話し合う最初の委員会の様子をお伝えします。

私は英国規格協会の指名で、2月に開催された附属書 SL の限定的な改訂に関する最初の委員会に出席しました。附属書SL は規格ではありません。しかし、非常に多くの汎用的な、あるいはセクター別の ISO マネジメントシステム規格策定の基準となっています。

この附属書SL の限定的な改訂には、ISO 規格のテンプレートを提供する附属書 SL の内容と附属書SL で言及しているガイダンス文書に関する変更が含まれます。

リスクに関しては、とりわけリスクの定義について、突っ込んだ議論がありました。今までの定義は、「effect of uncertainty 不確かさの影響」でしたが、新しい版では『ISO 31000:2018 リスクマネジメント – 指針』からそのまま引用し、「effect of uncertainty on objectives 目的に対する不確かさの影響」とすることが検討されています。ただし、まだ何も決定はされておらず、今後、各国家規格機関の意向を確認するために働きかけていきます。

また、一般的なトピックを検討し、それらがすべてのタイプのマネジメントシステム規格に適用されるものか、あるいは特定の分野で利用を考慮するガイダンスとなるのかを検討していくことも我々のタスクです。

今回のレビューの根本にあるのは、附属書 SL 全体を通して、一貫性をもち、シンプルな言語を用いるようにするということです。審議されている用語には、例えば applicable、relevant、appropriate、results、outcomes、factors、及びissues などがありますが、これに限りません。

この作業の完了までには2年間が与えられていますが、進捗はCQI に随時伝えていきます。

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