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層状プロセス監査 (LPA) には、不具合と事実の両方に着目することで得られるメリットがある

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層状プロセス監査 (LPA) には、不具合と事実の両方に着目することで得られるメリットがある

自動車業界で古くから定着している層状プロセス監査は、他のさまざまな分野でも品質基準の向上に重要な役割を果たすことができると、IRCAに登録するAssociate Auditor のRavindiran Gurusamy氏は述べています。

プロセスの欠陥は重大なリスクをもたらす

自動車業界における品質マネジメントシステムの4つの主要な目標のうち、もっとも重要なのは欠陥の予防です。

もちろん、他の3つの目標、すなわち継続的改善、ばらつきの削減、そしてサプライチェーンにおける無駄の排除、これらはすべて重要です。しかし、もし組織が一時的にこれらの目標への注力を最小限に抑えざるを得なくなったとしても、現在のパフォーマンスレベルを維持することはできるでしょう。

それに対して、プロセスの欠陥は、企業とその顧客に即時、かつ潜在的に重大なリスクをもたらします。

個々の組織は、それぞれの理解度と能力に基づいて、さまざまなタイプの欠陥予防の方法に沿うことができますが、成功のカギを握るのは、層状プロセス監査 (LPA) です。

層状プロセス監査 (LPA) とは何か?

Eric Stoop は、LPAとは「完成品を検査するのではなく、製造プロセスで製品がどのように製造されているかを観察し、検証することに重点を置いた品質技術である。LPAには品質部門にとどまらず、組織のあらゆるレベルの人が関与する」と表現しています。

LPAの恩恵を受けられるのは、何も自動車業界の企業だけではありません。LPAは、関連するマネジメントシステム規格に準拠している組織であれば、どのような組織でも利用可能なマネジメントツールです。LPAのプロセスは、規格の重要性を組織全体で強調する機会となり、また、それによって欠陥を減らし、全体的なフォーマンスを向上させる機会を洗い出します。

部門の壁を越えた関与

その名の通り、LPAには組織の複数の層の関係者が参加します。LPAは、トレーニングを受けた監査員や、普段は特定の製造プロセスに携わるチームメンバーが行うものではありません。そうではなく、工場の若手から組織の最上位の人までが参加できるものです。このような人たちは、そのプロセスが初めてで、よく知らないことが多いため、公平性、客観性をもって、プロセスがどのように機能しているか、またどのように機能すべきかについて、新鮮な洞察を示すことができます。これは、どちらかというと、監査というよりも、検証と言ったほうがよいかもしれません。

自動車産業におけるQMSでは、当初予定していた設備の故障や、予定していたプロセス制御機器の故障により不測の事態になったときには、組織は、アウトプットが要求事項を満たしていることを確認するために層状プロセス監査に従うことが義務付けられています。

LPAへのインプットは、顧客固有の要求事項、リスク文書、統計的手法をはじめ、不合格品・手直し・初回通過率の低さや稼働率・製造停止時間・事故及び顧客からの苦情などの要因に関連する傾向表など、関連する基準やKPIから行うことができます。

メリットを最大化する

LPAから最大限の利益を受けるために、組織は、結果の約80%は20%の原因から生じるという、パレート (80:20) の法則を採用すべきだと私は考えています。つまり、「もっとも深刻度が高い」、「もっとも発生頻度が高い」、「もっとも検出レベルが低い」という3つの基準に基づいて、欠陥に焦点を当てることを優先する必要があるということです。

LPAを効果的に実施することで、多くのメリットが得られます。これには次のようなものがありますが、これに限定されるものではありません。

  • 上級経営層と現場の従業員とのコミュニケーションの改善
  • フィードバックを直接受けられる
  • 安全事故の減少
  • 無駄の最少化
  • キャッシュフローの改善
  • 製品の品質の向上による顧客満足の向上
  • 廃棄、手直し、その他、品質の低下による影響の低減
  • リコール、製品保証、不満足の削減
  • 経営陣は十分考慮した投資判断を下すことができるようになる
  • 継続的改善

成功のカギ

では、これらのメリットを実現するためにはどうすればよいのでしょうか。私は、LPAには3つの重要な成功要因があると考えています。

  1. 1つ目は、経営陣がLPAを支援し、LPAのプロセスに参加することです。上級経営層がLPAに参加している姿を見て、オーナーシップが共有されていると感じられれば、すべての階層の従業員がこのプロセスに大きな自信を持つことができます。

  2. 2つ目に、組織全体のコミュニケーションが明確かつ正直である必要があります。例えば、チームは、事実確認と失敗確認は違うことを理解する必要があります。LPAでは、重要なプロセスにおける失敗を発見するだけでなく、事実を見つけることが大切なのです。

  3. 最後に、次に述べる事例で示されているように、監査が真の意味で影響を持つようにすることが重要です。

事例: LPA の活用

ある自動車の相手先商標製品製造 (OEM) を行っている機械加工サプライヤーは、鋳鉄製の部品にドライカットでマルチドリル加工を行っていました。

生産性を向上させるために、既存の2スピンドル機を6スピンドル機に変更しました。すると以下の課題に直面しました。

  • 大量の粉塵の発生
  • 高い騒音レベル – 105 dB (A) 以上
  • 工具の寿命が短くなる – 1回の再研磨で70 - 80サイクル
  • 不合格品の多さ – 10,000ppm


そこで、この組織は、他のプロセスのエンジニア及びシニアマネジャーを含む組織内のさまざまな部署の人々を巻き込んで、層状プロセス監査 (LPA) を実施しました。定期的なレビューはトップマネジメントと、オペレーターを含むチーム全体で行われました。

LPAとレビューを3サイクル行った後、上級経営層はドライカットではなく、ウェットカットのプロセスを試してみることにしました。これにより、以下のようなメリットがすぐに得られました。

  • 粉塵が発生しない
  • 騒音レベルが85 – 87dB (A) に低減した
  • 工具の寿命が450 - 500サイクルに延びた
  • 不合格率が100ppm に低下した


プロセスを恒久的に変更したところ、結果は引き続き良好で、チームの士気も大幅に向上しました。

※IRCAの各詳細は下記よりご確認頂けます。

CQI レポート The Future of Work 未来の働き方
IRCAテクニカルレポート:ISO22000:2018