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問題解決戦略の正しい選び方

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問題解決戦略の正しい選び方

>quality.org の英文記事はこちら (初出 2021年6月8日)

スコットランドRubberatkins社のクオリティマネジャーであるDerek Scott (CQP FCQI) 氏が、問題解決のためのモデルや戦略について紹介します。

クオリティプロフェッショナルに求められる2つの活動

フランクリンは絶対逃れられないものとして死と税金を挙げていますが、クオリティプロフェッショナルに求められる業務にも決して逃れることができない2つの分野があります。1つは、継続的な改善を目的とした活動への参加、もう1つは問題解決です。

クオリティプロフェッショナルが問題を解決し、ビジネス全体で継続的改善を実施するのに役立つモデル、アプローチ、ツール、テクニックは数多くあります。しかし、これらは特別な言葉で表現されていることが多いため、事情を知らない人やクオリティプロフェッショナルにとってとっつきにくく、ある概念が実際よりも難解に感じられることもあります。

これらのモデルや戦略のアイデアは、最終的には単にフレームワークを提供することであり、それを適用することで、ビジネス上の問題を解決するための構造化されたアプローチが提供されるのです。

問題解決のためのシステム

使用できるシステムは多数ありますが、当てはまらない問題に適用してしまうと、まったく、あるいはいささか適切でないということもあります。クオリティプロフェッショナルの多くが知っているシステムには、「カイゼン」、「リーン」、「シックスシグマ」などがあります。他にもDorian Shainin のRed Xアプローチなどさまざまなものがありますが、かなりニッチで必ずしも有名ではないため、今回は取り上げません。

また、より大きな改善モデルとは別に、問題解決のために単独で使用できるツールやテクニックについても、その応用の可能性を簡単に説明します。どのような戦略やツールを適用するのが最適かを決定する前に、問題そのものを次のような問いで考える必要があります。

手段選択のためのワークフロー

次の図は、選択ワークフローを示すのに役立ちます。

Problem solving.jpg

上記はあくまで目安のワークフローに過ぎないことに留意する必要があります。頻発する日常的な問題解決の場合 (上記では「解決策を実施する」とか書いている) は、A3 や石川ダイアグラム (魚の骨図) などのような単純な根本原因ツールで問題の原因を特定するのに足ります。根本原因が分かれば、適切な是正/ 予防処置を導き出すことができます。

さらに、ツールやテクニックの中には、特定の問題に適したものがあります。例えば、顧客のCTQ(Critical to Quality 品質にとって非常に重要な)要求事項を特定したい場合はどうでしょうか。品質機能展開(Quality Function Deployment = QFD)は、あなたのリストに入っているはずです。プロセスの安定性や信頼性を監視し、将来のパフォーマンスを予測したいですか?その場合は、統計的工程管理、工程能力の計算がすぐに選択できる武器です。

まとめ

しかし、全体として言えることは、問題解決や継続的改善には、単一の「万能」なアプローチはないということです。その代わり、自分のビジネス環境において有効だと思われるそれぞれのアプローチのツールを適応させ、目の前の問題に合わせて調整することを学ぶ必要があります。

CQI レポート The Future of Work 未来の働き方
IRCAテクニカルレポート:ISO22000:2018