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内部監査員にリスクマネジメントの知見を紹介

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内部監査員にリスクマネジメントの知見を紹介

プロフィール

●氏名:副島 一也
●所属企業:ニュートン・コンサルティング株式会社
●専門領域:ERM,BCMS,統合マネジメントシステム、ITガバナンス
●社外活動:一般社団法人 日本BCP促進協会 理事
     BSIグループジャパン株式会社 諮問委員会 委員
     レジリエンス認証 広報普及啓発委員会 委員
     一般社団法人 日本品質保証協会(JQA)ISO22301技術委員会 委員

参画活動の概要と動機・目的

IRCAジャパンにおいては、BCMテクニカルエキスパートとして、IRCA審査員/監査員のBCMに関わる実務経験のレビューやIRCA認定トレーニングコースのサーベイランスに携わるほか、月次の勉強会で講師をさせていただくような活動をしています。
CQI|IRCAではより実践的で経営の役に立つ活動を目指していますが、弊職自身もそうした観点を大切にしています。BCMSの審査員/監査員を養成するトレーニングコースには重要な役割があります。平時のリスクマネジメント活動の中でもERMやBCPは検証が困難です。地震などの事象が起きれば役に立つかわかりますが、その時役に立たなかったでは済まされません。大切な命やブランド、事業などを失ってから後悔しても遅いのです。
そのためにも審査員/監査員には規格解釈や適合性評価の能力だけでなく実務における経験は意味を持ちます。
単に事務局として机上の文書を作りましたでは実務経験としては頼りなく、経営者と話をして経営方針や目標・施策を理解し、貢献できる計画を策定し、対策を実施、その有効性を評価し、経営に報告し、改善し続け、予期せぬ危機発生時に機能する組織としてのBCPの活動を実行する。そうした重要な役割であるからこそIRCA BCM審査員/監査員の資格に実務経験の要求があるのは合理的です。有効な実務経験があるからこそ「あの時もっとこうしておけばよかった」を世界から失くすことに寄与できるはずで、そうした本質的な議論が出来ますよう皆様とともに微力をつくしたいと思っています。

現状のご自身の活動及び、IRCAメンバーへのメッセージをお願いします。

私自身はリスクマネジメントのコンサルティング会社を起業し、リーマンショックや東日本大震災など色々な事象がある中、会社経営に挑んでおります。コンサルティング会社も自社のサービスを開発し、マーケティングし、営業して、デリバリーする普通の事業会社です。良い時もあれば苦しい時もあります。そうした経験を通して、リスクマネジメントのコンサルタントとして自らお客様に訪問したり、自社マネジメントシステムを構築したりする中で、経営者として経営の邪魔になるマネジメントシステムの活動をしないことは大命題と考えています。ISOの規格を理解し要求事項に応えるにあたってこの世界で皆さんと一緒に大事にしたいことを以下の3つ書き出してみました。

 

  • 不適合は出すべき

現場の業務を日々効果的に行うにあたって軽微な不適合は自然なこと、それを指摘するのが内部監査員や外部審査員の仕事、納得したら改善、指摘が合理的でなければ、モニタリングして検証する。有効な管理策を構築しましょう。

  • 管理策より組織風土

個々の管理策や年間運用計画などの枠組みがいくら素晴らしくても、誤魔化しや嘘の押印などが跋扈すれば破綻します。目的達成に向けた適切な運用がなされるよう、経営者の適切な意思が発揮される組織風土をこそ管理しましょう。

  • 事務局もコンサルも何もできない

上記実行のキーマンは事務局ではありません。経営者、現場責任者などのマネジメントシステム本来の当事者を適切に支援できる体制で推進しましょう。

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