安全で品質の高い食品を安定的に提供するために
プロフィール
●氏名: 秋元 京子(あきもと けいこ)
●所属組織: 京丸代表
●取得資格: IRCA 登録 (FSMS Associate Auditor、 登録番号6114627)、食品安全マネジメントシステム審査員、米国食品安全強化法 予防コントロール有資格者
●活動領域:食品安全マネジメントシステムの審査、食品安全に関する研修等の講師、検査結果の解析の支援、行政機関主催の事業の専門委員(飼料、食品) 他
参画活動の概要と動機・目的
私が就職した当時、1990年代は、食品の安全性に対する世界中の関心がとても高まっていました。食品流通のグローバル化、栽培や製造への新技術の導入等を背景に、輸入食品の残留農薬事案、牛海綿状脳症の発症など、食品に不安を感じさせるような事例が現れていました。
以降の約30年間、私は公務員として「食品と飼料の安全性の向上」を担当してまいりました。その一部を紹介します。
a 食品や飼料を汚染する可能性がある有害な微生物・化学物質(以下「ハザード」と書きます。)の分析やその分析法の開発
b ハザードによる食品の汚染実態調査の計画、実施、結果の解析
c ハザードを低減するための、生産者、食品製造業者、消費者に向けたガイドラインの作成
d 食品事業者等の皆様へのガイドラインの説明と普及
e コーデックス委員会の衛生管理文書等の策定への参加
また、b~dを繰り返すことによって、ハザードによるリスク低減のためのPDCAサイクルを回し、食品の安全性の向上のため努力してきました。
この度、メンバーズサポーターを希望したのは、安全な食品の製造に尽力されている皆様に経験から得た情報を提供するためです。先日、メンバーズサポーターによるウェビナーに参加して「これだ!」と思いました。私が届ける情報も、皆様の日々の活動の一助になりましたらたいへん嬉しいです。
メンバーズサポーターとして、まずはウェビナーを配信することとなりました。「安全で品質の高い食品が安定的に提供されること」は、消費、製造の立場に関わらず全ての人にとって大切なことです。ウェビナーでは、「もっと安全な食品のために ハザードのおさらい」と題して、食品安全に関する生物的、化学的、物理的ハザードとして考えられる要因について解説します。視聴者がご自身でタイムリーにハザードの情報を更新できるよう、行政機関が公表した科学的情報や科学論文等のリストを提供します。
現状のご自身の活動及び、IRCAメンバーへのメッセージをお願いします。
2022年の春から食品安全に関するコンサルタントを、9月からISO22000及びFSSC22000の審査員としての活動をスタートしました。
コンサルタントとしては、これまでに、研修講師、行政機関主催の事業の専門委員をさせていただきました。さらに知見を増やし、研修の講師、各種事業への専門情報の提供、検査結果等の科学的データの解析の支援、その解析結果に基づく提案、コンサルテーションなどを行いたいと思います。審査員としても、受審者の皆様がPDCAサイクルを回すために、意義のある審査を目指して日々努力してまいります。
皆様の提供する食品が、たくさんの人々の健やかな食生活の支えになるよう、一緒に勉強しましょう!