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審査員の言動が審査に及ぼす影響

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審査員の言動が審査に及ぼす影響

>quality.org の英文記事はこちら

審査員の個人的な言動や信念は、審査にどのような影響を与えうるでしょうか?チカオディリ・ヘメソン (Chikaodili Hemeson CQP MCQI) が詳しく検討します。

私たちの信念、価値観、環境、経験は、私たちが他の人にどのように接し、反応するかに影響を与えます。これらのいずれかが肯定的であれ、否定的であれ、それが自分が提供できるものなのです。

審査の世界も同じです。審査員である私たちは、基本的に裁判官のような役割を担っており、個人的または規制上で使用するために認証を保持または取得する組織の将来を決定します。特に、人々、環境、設備、プロセスに与える規格の影響に対する判断が私たちに委ねられている場合、審査員として、私たちはしばしば、不合格にする力も合格させる力も手のひらの上にある半神として恐れられたり、称揚されたりする状況に置かれていることに気付きます。

前向きな個人としての言動を取り入れ、それを示さなければ、監査の世界はその有効性と効率性に対する疑念によって間違いなく台無しになってしまうでしょう。

個人的な信念と専門家としての信念

通常、私たちは個人的な信念を職業上の行動から切り離そうとします。なぜならば、個人的な信念は仕事の場にふさわしくないと考えるからです。しかし、自分の快適な領域から押し出されたり、極めて困難な状況に置かれたりすると、個人的な信念が職業上の行動よりも優先されがちです。

このような状況に陥ったとき、私たちは他者からどう見られているのか、自問自答する傾向にあります。他の人たちは私たちを非難するだろうか、賞賛するだろうか、それとも励ましてくれるだろうか?

このような葛藤を防ぐために、組織は、従業員にどのような言動が期待されるかを導く倫理規定または行動規範を設けることもできます。これらの規範には、基本的人権、職業倫理規範、行動規範、実践規範など、さまざまな名称が付けられています。しかし、これらは同じものであり、同じ目的、つまり特定の人々のグループの言動を管理するためのものです。人間の言動を律する規範の必要性は、憲法、法律、政策からさらに読み取ることができます。

したがって、業界や分野を問わず、規模の大小を問わず、あらゆる組織が従業員やメンバーを指導するための何らかの規範を持つことが期待されます。

規格と実践規範

クオリティプロフェッショナルにとっては、単一の文書で信頼したり例示したりできる実践規範や倫理規定はありません。メンバーに一定の基準を課すCQIやASQのような独立した組織は例外として、ISO9001にはこの目的を達成する能力はありません。その上、品質を保証するにはライセンスや認証では不十分であることは周知の事実です。

その結果、これらの組織にとって、メンバーや従業員の言動や評判をマネジメントするための選択肢は、行動規範を策定する以外ありません。これにより、メンバーのプロフェッショナルとしての説明責任と、個人としての責任が促進されます。

審査/監査と個人的な言動

審査/監査員は、審査/監査プロセスを通じて、倫理的であり、心が広く、外交的で、観察力があり、知覚が鋭く、適応力があり、粘り強く、自立的であり、決断力を備えて行動することを示すとともに、不屈の精神をもって活動すること、改善に対して前向きであること、文化に対して敏感であること、他者と協力的であることを示すことが極めて重要です。審査/監査プロセスにはフォローアップや再認証の段階も含まれます。

例えば、審査/監査日時が事前に合意されているにもかかわらず、最初の段階から現地審査/監査のために1時間以上も待たされた審査/監査員が、このような状況においても、その職務の遂行における個人的な言動に関して、『ISO 19011:2018 マネジメントシステム監査のための指針』の期待に背きはしないと考えることは、厚かましいことではないでしょう。

同様に、検証のために、関連書類と無関係な書類の両方が詰まったリストに単にチェックを入れることによって審査/監査を行う審査/監査員が、そのプロセスの有効性に疑問を呈された場合、反対や対立に直面してもなおプロフェッショナルであり続けるでしょうか?審査/監査の完全性を維持するためには審査/監査員が示す言動が、プロセスの能力と完全性を判断するためのよい方法となります。

強制力と個人的な言動

では、監査員がこうした期待に反した場合、誰に報告すればよいのでしょうか?この問題に対する解決策が示されていない以上、ISO19011はその指針が破られる可能性を考慮していないと思われます。あるいは、おそらく一般的なことですが、このような不測の事態が発生した場合、専門家機関や認証機関が、その審査/監査員のメンバーの行動とそのマネジメントを監督することが期待されています。

私たちが審査/監査員としての役割を真剣に受け止め、そのように見なされたいのであれば、苦情処理委員会や懲戒委員会の必要性は的外れな話ではないはずです。

まとめ

人間は当然ながら感性と観念によって導かれるものである以上、私たちは現在の状況をどう受け止めるか、あるいはその瞬間にどう感じているかに基づいて反応するのは自然なことです。

もちろん、審査/監査中も例外ではありません。したがって、プロフェッショナリズムと評判にリスクを与えることなく、偏見がなく公平な監査を提供する能力の程度は、常に審査/監査員としてどのように行動するかによって決まります。私たちは、私たち自身が見たいと思う手本にならなければなりません。

CQI レポート The Future of Work 未来の働き方
IRCAテクニカルレポート:ISO22000:2018