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創造的破壊を受け入れる: 競争が激しく持続可能な世界におけるクオリティの未来

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創造的破壊を受け入れる: 競争が激しく持続可能な世界におけるクオリティの未来

quality.org の英語原文記事はこちら

夢想家と創造的破壊者にスポットライトを当てるQuality ライブのテーマに関し、スーザン・サマルー (Susan Samaroo CQP MCQI) は創造的破壊への力としてのクオリティ、持続可能性と品質の統合の重要性についての見解を述べます。

クオリティの仕事は、現状に挑戦する夢想家と創造的破壊者によって急速に進化しています。Quality ライブ 2025に向け、「夢想家と創造的破壊者: 革新的で持続可能な競争力のあるクオリティを推進する」というテーマは、クオリティプロフェッショナルに対する国際的な行動への呼びかけとなっています。市場の期待が急速に変化する今日の状況において、組織が繁栄するためにはクオリティをイノベーション、持続可能性及び競争力と統合する必要があります。

クオリティがもつ創造的破壊の力

従来、品質保証は製品とプロセスが事前に定義された基準を満たしていることを保証する、順守/適合主導の機能と考えられてきました。しかし、クオリティの新たなリーダーたちは、クオリティが創造的破壊を起こす力となり得ることを証明しています–効率を向上させ、イノベーションを促進し、持続可能な成功に向けて企業を方向付ける役割を果たすということです。クオリティの新たなリーダーたちは、人工知能 (AI)、データ分析、自動化などの最先端技術を駆使して、意思決定を強化し、前例のない精度でクオリティの成果を予測しています。

AIを活用した品質マネジメントシステム (QMS) の影響を見てみましょう。予測分析は、欠陥やプロセスの非効率性を特定する方法に革命をもたらし、ムダを削減し、初回合格率を向上させます。AIと機械学習を統合することで、組織は問題が起きてから対応する品質マネジメントから先回りした品質マネジメントに転換し、顧客満足と運用の回復力の両方を向上させることができます。

持続可能性とクオリティ

持続可能性を品質慣行に統合することはもはや選択肢ではなく、戦略的必然性です。世界的に環境問題が深刻化する中、循環型経済の原則と持続可能な製造が、企業の運営方法を再定義しています。

"クオリティプロフェッショナルは、パフォーマンスや収益性を損なうことなく
持続可能性への取組みを確実に達成するための最前線に立っています。"
スーザン・サマルー CQP MCQI

持続可能な品質慣行を優先する組織は、コスト削減、法令順守、ブランド力の向上といった利益を得ています。優れた例として、エコデザイン手法の採用が挙げられます。エコデザイン手法では、組織は廃棄物を最小限に抑え、リサイクルしやすさを最大化することで製品のライフサイクルを最適化します。クオリティの未来は、持続可能性を競争優位性と一致させ、責任ある事業慣行を市場での重要な差別化要因とすることにあります。

クオリティのイノベーションは競争優位性となる

イノベーションは業界リーダーたちの原動力であり、このイノベーションの過程にクオリティ組み込まなければなりません。クオリティ 4.0は、品質マネジメントとデジタルトランスフォーメーションを結合し、企業がよりアジャイルで回復力をもつようになることを可能にします。リアルタイムの監視、IoT対応の品質管理、トレーサビリティのためのブロックチェーンを取り入れる組織は、運用上の卓越性に新たな考え方を組み入れています。

クオリティプロフェッショナルは、もはや監査や順守/適合にとどまらず、戦略的アドバイザーの役割を担うようになってきています。

"クオリティのリーダーたちは現在、事業戦略に影響を与え、継続的な改善の文化を育み、
創造的破壊に直面している組織の俊敏性を推進しています。"

スーザ・サマルー CQP MCQI

クオリティプロフェッショナルへの行動喚起

Quality ライブ 2025に向け準備を進める中で、課題が明らかになっています。クオリティプロフェッショナルは夢想家であり創造的破壊者にならなければなりません。これは、新たなテクノロジーを受け入れ、持続可能性を推進し、クオリティを事業の中核となる要素として強化することを意味します。

クオリティの未来は単なる順守/適合ではなく、異なる角度から考えること、根本から変えることにあります。あなたはこのムーブメントに参加する準備はできていますか?Quality ライブ 2025での会話に参加し、一緒にクオリティの卓越性の未来を形作っていきましょう。

CQI レポート The Future of Work 未来の働き方
IRCAテクニカルレポート:ISO22000:2018